Trauer 22 [入隊式] ページ23
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本部で副作用を調べてもらうには正式入隊を──入隊式を迎えないといけないらしく、それまで私は美桜先輩との戦闘に明け暮れた。
今では勝率が随分と上がって二回に一回は勝てるくらいになっている。
時々、凌先輩にも相手をしてもらっているが勝率は微妙だ。
入隊式までは一週間も無く、あっという間にその日を迎えた。
会場は広く、かなり人数もいる。
当然、周りよりも低い身長に貧相な体格では視界に入れられることもなく人に押され別の人にぶつかってしまう。
慌てて謝るが「気にしなくていい」と言ってもらえたのは助かった。
「助かります。私は鳥羽Aです」
「俺は歌川遼、中二だ」
「え、同い年?」
そう言うと驚かれたがこの身長じゃ、いつもの事。
聞けば歌川くんは攻撃手志望らしい。中距離メインの銃手志望の私とは相性が悪そうだ。
特に私は美桜先輩に相手をしてもらってるので、経験のアドバンテージはあるだろう。
そんな感じにゆっくり話していると、声がかかり整列する。
やがて本部長が登壇し、ざわめきも静まった。
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作者名:猫鞠 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=neconuco
作成日時:2021年3月7日 1時