Trauer 17 ページ18
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あれから叔母さんに書類を書いてもらうまでの説得が大変だった。
匡貴くんの時も嫌そうだったとは聞いている。
が、そんなに時間がかからなかった。
現ボーダー隊員である匡貴くんの援護射撃があったからとも言えるけれど。
──自衛の手段は多い方が良い。
それが鶴の一声だった。
正式入隊までに、訓練を積んだ方がいいだろうと声をかけてもらって体格の近い美桜先輩に相手をしてもらっている。
自分に合ったトリガーを決めるには使ってみるのが一番わかるだろうと、いうことで色々試してみたりしているけど……。
弧月やスコーピオンだといなすのが精いっぱいで反撃に出た瞬間にやられてしまう。
どうしようと固まっていると、多分使ったことないトリガーを凌先輩から差し出された。
「突撃銃のだ。試してないだろ」
「銃は、何となく敬遠してました」
「やるだけやればいい」
彼なりの励ましに元気よく返事を返す。
自分の中の憧れの人が選んでくれた武器だ。
出来るなら、いいところを見せたい。
そう決めてトリガーを起動して、手元に現れたその武器に目を丸くした。
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作者名:猫鞠 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=neconuco
作成日時:2021年3月7日 1時