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Trauer 15 ページ16

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暫く茫然と美桜先輩と匡貴くんのやり取りを見ていたが、帰る支度をしないと流石にまずいだろう。

せっかく作ってもらった朝食を残すのも申し訳ないので、残り少しなので急いで食べきる。


席を立ち食器を責めてもと流しに運んでから、荷物を取りに泊まった部屋へと駆けこんだ。

…………って言うかなんで叔父さんか叔母さんじゃなくて匡貴くんなの!?

彼は高校三年生で、大学進学の準備などもあるだろうからと選択肢から消してしまっただけに心臓に悪い。


思わずため息が零れる。

荷物を取って、一階に降りると玄関に移動していた匡貴くんと目が合った。



「A、帰るぞ」


「あ、うん。今日はありがとうございました」


「気にしないでいいわ。またね、A」



「はい、また(・・)」そう返した私を、匡貴くんが「どういうことだ」と言わんばかりにじろりと見てくる。

その視線が痛かったが、後でどうせ説明するのだから何も問題ないだろう。



見送ってくれる彼らを背に私たちは玉狛支部を後にした。





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作者名:猫鞠 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=neconuco  
作成日時:2021年3月7日 1時

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