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半「秀吉に会いたいだって?」

兵「はぁ・・・一人の女がそう言ってここに来ているのですが。」

半兵衛は顔をしかめた。こんな戦場に女が一人で、しかも一軍の大将に会いに来た?怪しいことこの上ない。

半「とにかく、会ってみる。彼女はどこに?」

兵はその女性を連れてきた。その姿を見て、半兵衛はハッとした。この姿は見覚えがある。たしか『医師兵団』がこんな姿だった。

半兵衛の姿を認めると、女性は柔らかい物腰で頭を下げた。

優「お初にお目にかかります。医師兵団の優華と申すものです。」

半「君たちの事は噂に聞いているよ。まさかこんなところにも来ていたとはね。」

優「可能な限り、戦があるところには赴いています。」

優華は真っ直ぐに半兵衛をみつめた。

優「我らの頭領に代わって、豊臣の負傷者の方々をお知らせします。」

半兵衛は無言で先を促した。優華は懐から文を取り出して、半兵衛に渡した。

優「現在、私たちの元にいるのは四十三人の方です。まだ増えているとも考えられます。」

半兵衛はその説明を聞きながら文をさらっと読み流した。優華が口にした内容と、一人でも多く助けるから安心するようにと書いてあった。

半「よくわかった。ご苦労だったね。あまりかまってやれないけど、ゆっくりしておいで。」

優華は首を横に振った。

優「まだ私たちの役目は終わっていません。お気になさらずに。」

半「そうか。それでは、頭領によろしく頼むよ。」

そのまま背を向けて去ろうとして、半兵衛はピタッと足を止めた。振り返るとまだ優華がいる。

半「いくつか聞いていいかい?」

優「なんでしょう?」

半「君らのところに、三成君は・・・・銀髪の青年なんだが、背が高くて刀を持っているんだが・・・。」

あまり特徴の説明になっていない。これで伝わったかと不安だったが、優華はうなずいた。

優「その方ならご安心下さい。部下の方と共にいらっしゃいます。大怪我を負っておられますが、命に別状はありません。」

その一言を聞いただけで、体の力が一気に抜けた。ずっと昨日から気になっていたのだ。刑部も知らないと言うし、左近もいないし。

そんな半兵衛に気づいたのか、優華は微笑みかけた。

優「必ず、私たちが助けます。ですのでご心配なく。」

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桜楼(プロフ) - アイさん» 応援ありがとうございます!ご期待に添えるよう頑張ります (2014年7月24日 18時) (レス) id: 2a54482901 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - とても素敵なお話で楽しく読ませてもらっています。更新頑張ってください。応援しています (2014年7月24日 12時) (レス) id: 52837a80d6 (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます!なかなか更新出来ませんが、頑張ります! (2014年4月4日 9時) (レス) id: 5ec259502a (このIDを非表示/違反報告)
- 続き楽しみにしてます!がんばってください!話の内容的にもとても面白いです! (2014年4月3日 22時) (レス) id: 9151cce92b (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - はい、頑張ります!いつも応援ありがとうございます!! (2014年3月18日 19時) (レス) id: a3fc877969 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜楼 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2014年1月29日 20時

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