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三成が静かな寝息をたて始めた。高熱のせいか、少し苦しそうだ。Aは汗を拭って、額に濡らした布をのせた。これで少しはましになるだろう。
そっとその場を離れると、医師達が休んでいる部屋に向かった。まだ起きていた十人が慌てて立ち上がる。
貴「まだ起きていたのですか。皆さんが倒れれば誰が患者を診るというのです。」
「でも、Aさんだけにお任せするわけには・・・。」
貴「私は皆さんより丈夫なのです。気になさらないでください。」
すると、一人の少女が文を持ってきた。
「両軍への書状です。ここにいる者たちの生死を確認するための・・・」
貴「そのために起きていたのですか。」
全員が黙ってうなずいた。
貴「お心遣い感謝します。誰か、明日でいいので届けてくれる方はいらっしゃいませんか？」
「私が参ります。」
一人の女性が手を上げた。三成を連れてきた、優華という女性だ。
貴「では優華さんにお任せします。くれぐれも無茶はしないように。」
優「はい。」
Aはパンパンと手を叩いた。
貴「さあ、もう休みましょう。明日も忙しくなりますよ。私たちが倒れれば患者に不安を与えてしまいます。」
全「はい。」
貴「体と共に心も支えるのが私たちの仕事です。」
全「はい！」
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次の日も、前日と変わらない。負傷者達は次々に運び込まれ、この場で亡くなっていく人も増えていった。それでもAたちは一人でも多くの人を助けようと、必死に働いている。
貴「・・・そうそう、それです！早くこちらに！！」
左「いや、でもその隣に同じのありませんか！？」
貴「これは違う消毒液です。種類もいろいろあるんですよ。」
左「なるほど。」
左近は器用に人の間をぬってAに消毒液を差し出した。それを振り向かずに受け取ると、Aはすぐ近くの救急箱を指差した。
貴「その中の布を取ってもらえませんか？」
左「はいはい。」
貴「あ、やっぱり隣の方の手当てをお願いします。」
左「了解。」
軽い返事で怪我人に向き直ったとき、ふと感じた違和感に動きを止めた。
左「Aさん・・・俺、なんで手伝ってるんですかね？」
貴「動けそうだったのでついでに・・・。」
左「人使い荒いな！」
貴「言ってる暇があったら、早く手当てを進めてください！一瞬の迷いが人の命の先を決めます！」
左近はしぶしぶ手伝い始めた。
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桜楼(プロフ) - アイさん» 応援ありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります (2014年7月24日 18時) (
レス) id: 2a54482901 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - とても素敵なお話で楽しく読ませてもらっています。更新頑張ってください。応援しています (2014年7月24日 12時) (レス) id: 52837a80d6 (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！なかなか更新出来ませんが、頑張ります！ (2014年4月4日 9時) (レス) id: 5ec259502a (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続き楽しみにしてます！がんばってください！話の内容的にもとても面白いです！ (2014年4月3日 22時) (レス) id: 9151cce92b (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - はい、頑張ります！いつも応援ありがとうございます！！ (2014年3月18日 19時) (レス) id: a3fc877969 (このIDを非表示/違反報告)
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