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左近たちが来たのは、寺だった場所を陣に変えたところだ。戦場とは目と鼻の先だ。こんな危ないところで彼女たちは何をしているんだ？
そのとき、幕の向こうから二人の女性が担架を持って飛び出していった。
辺りを見回せば出て行く人たちや戻ってくる人たちでごった返している。戻ってくる人たちは、必ず怪我人を連れてきていた。
1「こちらへ。ついてきてください。」
先ほどの女性に声を掛けられて、左近はゆっくりと歩を進めた。
チラッと三成のほうを見る。ただでさえ色が白い肌が、さらに蒼白になっている。口から血を吐いたあとも見られた。本当に助かるのか不安になってきた。
中に入った途端、あまりもの光景に左近は絶句してしまった。多くの怪我人が寝かせられている。三成以上の大怪我を負ったものや、体の一部がないもの。ここで亡くなった人もいるらしく、布を被せられて運ばれている様子が見受けられた。
2「こちらもお願いします！」
少女が叫ぶと、すぐ隣りの患者を診ていた女が二人こちらに来た。
「いち、に、さん！」
四人で声を掛け合って、三成を担架から下ろした。
1「これは・・・銃弾を受けた後ですね。しかも、何発も続けて。」
左「・・・・・・。」
1「あなたまで不安にならないでください。まだ、この方は死んでいないのですから。」
左「でも、これは・・・！！」
貴「焦っては見えるものも見えなくなりますよ。」
背後で声がした。凛としたたたずまいの女が立っている。彼女は安心させるかのように微笑んだ。
貴「私どもに任せてください。ここは私がいるので、二人はもう一度外へ。」
1・2「はい！」
二人はまた外へと出て行った。突如現れたその女は止血から始めた。医術に携わることがない者の目からみても手際がいいことがわかった。
左「あ、の・・・」
貴「なんでしょう？」
女は手を止めないまま答えた。左近はわずかに顔を伏せながら質問を続ける。
左「三成様は・・・・死ぬと思ったのですが。」
貴「あなたはこの方の部下でしょうか？」
左「まあ・・・・。」
貴「だったら、この方を信じてあげてください。」
不意に女が振り返った。
貴「あなたが思っている以上に、人の力は強い。私たちはそれを知っています。」
もう一度左近が口を開こうとしたときだった。一人の少女が中に飛び込んできた。
「Aさん！豊臣軍がここに迫っています！！」
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桜楼(プロフ) - アイさん» 応援ありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります (2014年7月24日 18時) (
レス) id: 2a54482901 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - とても素敵なお話で楽しく読ませてもらっています。更新頑張ってください。応援しています (2014年7月24日 12時) (レス) id: 52837a80d6 (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！なかなか更新出来ませんが、頑張ります！ (2014年4月4日 9時) (レス) id: 5ec259502a (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続き楽しみにしてます！がんばってください！話の内容的にもとても面白いです！ (2014年4月3日 22時) (レス) id: 9151cce92b (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - はい、頑張ります！いつも応援ありがとうございます！！ (2014年3月18日 19時) (レス) id: a3fc877969 (このIDを非表示/違反報告)
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