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貴「助かりました。すみません、突然なお願いで。」
三「いや、謝るのはこっちの方だ。左近が迷惑をかけたのだからな。」
左「俺なんですか！？やっぱり俺なんですか！？」
黙れ、というように睨まれれば左近もそれ以上は何も言えない。しゅんとした彼の様子を見てAは小さく笑った。
貴「あ、そうだ。三成さん。」
Aは三成の名を呼ぶとその手をそっととった。小さな袋のようなものを彼の手の上に乗せる。
三「これは？」
貴「貴方にお会いしたら渡したいと思っていたのです。疲れをとる薬です。」
三「なぜこんなものを私に？」
貴「左近さんから聞いていたのですよ。あなたがほとんど休まずに仕事はするし、戦では一番の働きをするしろくに休んでないって。」
左「Aさん、それ言わないでって言ったのに！」
声を上げれば再び三成に睨まれてしまった。意思疎通でもしているのか、というように二人の反応は息が合っている。
貴「まだ傷も完全に治っていませんし・・・あまり無茶してたら体が持ちませんよ？少しはご自分の事も労わってください。」
三「そんな事をしている暇があるならば、少しでも秀吉様のお役に立つようにする。貴様が何を言おうと関係ないだろう。」
貴「一度診た患者は放っておけません。特に貴方のような方は。秀吉公だって今回のことは心配なさったのでは？」
言葉に詰まった三成の様子を見ると、どうやら図星のようだ。後ろで腕組みをしながら頷いていた左近が問答無用で蹴られた。
貴「貴方のことを否定するわけではありません。でも、その傷が治るまでは。」
Aは三成の肩の辺りを少し強く押した。傷がある場所だ。少し痛み思わず顔をしかめてしまう。
貴「休むことを優先してください。皆様もそれをわかってくれると思うし、貴方が皆様のことを思うのと同様皆様も貴方のことが大切なんですよ。秀吉公も。」
Aは三成の後ろの左近に微笑んだ。
貴「左近さんもね。」
蹴られたところをさすりながら左近も笑った。Aは再び三成と向き合うと、その手をぎゅっと握り締めた。
貴「残念ながら私たちはいつでも味方というわけではありません。貴方の見方一つでは敵となるかも。ですが、私たちが医者であることは変わりませんので。」
三成を見上げるとAは頭を下げた。
貴「では、失礼します。またいつか、どこかでお会いしましょう。」
左「次は患者じゃなければいいですね。」
三「殴られたいか！」
左「すみません！！」
続く (更新停止中)
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桜楼(プロフ) - アイさん» 応援ありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります (2014年7月24日 18時) (
レス) id: 2a54482901 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - とても素敵なお話で楽しく読ませてもらっています。更新頑張ってください。応援しています (2014年7月24日 12時) (レス) id: 52837a80d6 (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！なかなか更新出来ませんが、頑張ります！ (2014年4月4日 9時) (レス) id: 5ec259502a (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続き楽しみにしてます！がんばってください！話の内容的にもとても面白いです！ (2014年4月3日 22時) (レス) id: 9151cce92b (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - はい、頑張ります！いつも応援ありがとうございます！！ (2014年3月18日 19時) (レス) id: a3fc877969 (このIDを非表示/違反報告)
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