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左「三成様、なんですか？あれ。現実的にあり得ることなんですか？あれ。」
三「いいからどけろ！貴様のせいでほとんど見えん！」
三成は左近を押し退けて前に出た。瞬間、目を見開いた。
喧嘩していたらしき二人と、それを止めには行った女が一人。女が片腕ずつで二人の関節を固めている。
「動いたら骨がおれますからね？辛いでしょうが、そのまま聞いてください。」
「はい…」
男の一人が言った。先程とは違って、今にも消え入りそうな声だ。
「何があったかは存じませんが、あのままではあなた方だけでなく、ここにいる人たちも怪我をしていたかもしれないのですよ？」
全員が黙って女の言葉を聞いていた。
「死人が出れば取り返しがつきません。こんな世の中だからこそ、その命を大切にしてください。」
「はい…」
「次からはこんなことをしないように、お願いします。」
「はい…」
そっと二人を手放すと、女は手を叩いた。
「お騒がせいたしました。もう大丈夫ですので、ご安心ください。」
その一言で、民衆が少しずつ動き出した。や
がていつもの様子に戻り、その場に残ったのは
何人かの野次馬と、女と三成たちだった。
左「すげー。一人で喧嘩を収めて、あっという間に解決しちまった。」
左近の感嘆の声を聞きながら、三成もうなずいた。あの業は並大抵のものができるものではない。一体、何者だ…？
左「にしても、あの人に似てましたね。」
左近の一言で我に返った。
三「あの人？」
左「Aさんですよ！…あ、三成様はずっと意識無かったからわからないか。」
三「A？」
「はい、なんでしょう。」
突然、女が返事をした。じっとその顔を覗き込んだ左近が叫び声をあげる。
左「誰かと思えば…Aさん！？髪下ろしてるから全然わかんなかった！」
貴「仕事の時は邪魔になるから結っているのですよ。」
ようやく思い出した。名は聞いていないからわからなくて当然だ。熱でまどろんでいたから幻覚か何かかと思っていたが、彼女は実際にいたのだ。
ふと、Aがこちらに微笑みかけた。
貴「傷の具合はどうですか？」
左「この人、休みもしないで仕事してたんですよ。休めってことで追い出されました。」
三「左近！」
貴「ちゃんと休まないと、傷も治らないですよ。あ、そうだ。」
Aがやんわりと手を合わせた。
貴「どうせならついてきていただけませんか？大坂は慣れていないので案内してほしいのです。」
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桜楼(プロフ) - アイさん» 応援ありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります (2014年7月24日 18時) (
レス) id: 2a54482901 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - とても素敵なお話で楽しく読ませてもらっています。更新頑張ってください。応援しています (2014年7月24日 12時) (レス) id: 52837a80d6 (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！なかなか更新出来ませんが、頑張ります！ (2014年4月4日 9時) (レス) id: 5ec259502a (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続き楽しみにしてます！がんばってください！話の内容的にもとても面白いです！ (2014年4月3日 22時) (レス) id: 9151cce92b (このIDを非表示/違反報告)
桜楼(プロフ) - はい、頑張ります！いつも応援ありがとうございます！！ (2014年3月18日 19時) (レス) id: a3fc877969 (このIDを非表示/違反報告)
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