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「あのね! 「せかいのうら」……。あれ、みずうみの、そこじゃないかな!?」
覇「え……」
「くだれって、おちろってこと……?」
わたしの捉える言葉の意味が正しいか、お日様に確認した。
覇「うん。まぁ、そうともとれるね」
(……やった!)
わたしの思っていた意味が間違ってないらしいことが分かって、わたしはさらに自分の閃きに確信をもった。
「きょぞーのせかいは、たぶん、「みずかがみ」のことなの!」
覇「……」
真剣な目で、お日様が聞いてくれていた。
「あのね。それならね! 「みずかがみ」のせかいをみて……、そえで、そのなかに……「せかいのうら」、あるとおもうの!!」
覇「そっか! ……真っ直ぐ進むんじゃなくて、水底を壊せってことだ!」
お日様がにっこりと笑った。
覇「兄王様に伝えなくちゃね……!」
紅覇様があたりをきょろきょろ見回した。
近くに、仁々の姿があった。
覇「あそこまで泳ぐよ!」
「うん!!」
わたしたちは仁々に向かって泳いだ。
*
お日様が仁々の傍に行くと、そのルフを感じたのか、仁々から近寄ってきてくれた。
(……防御魔法(ボルグ)!!)
お日様だけじゃなくて、仁々も、わたしの膜の中に包みたいと、念じた。
その願いが通じた。……仁々も、わたしとお日様がいた、薄い透明な膜におさまった。
仁「……これ、A様の?」
「うん! わたしの防御魔法(ボルグ)だよ!」
得意げに頷いてみせた。
仁「……そうですか。防御魔法(ボルグ)のなかでなら、話せるんですね」
仁々が興味深げに。薄く頼りない膜を見まわしていた。
覇「うん。でも、今はそれより……僕、お前に頼みたいことがあるんだけど!」
お日様ががしっと、仁々の両腕をつかんだ。
仁「……は、はい」
心なしか仁々の顔は赤かったけれど、今はそれどころではない、とお日様が話しだす。
覇「これはね、Aが考えてくれたんだけど、「世界の裏」は、この水底のことなんじゃないかって!!」
仁「! ……確かに、そうかもしれません。ここは迷宮ですし、外の世界の常識は通用しない側面もあります。そうであれば水底のさらに下にも、まだ別の世界(へや)がある可能性があります」
覇「うん。だから、それを兄王様に、お前の魔法で伝えてほしいんだ!!」
仁「……精神感応。分かりました! 紅炎様のルフ……、あの方の精神に、直接、働き掛けてみます!!」
覇「頼んだよ!!」
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一花(プロフ) - おはようございます。沢山の閲覧、そしてお気に入りや評価、コメントありがとうございます。無事、本日(第2部は)全エピソード公開となりました。本当に有難うございます! 恐らく本日中に3部への頁もつなげます。あとがきも書きますが、一足先に御礼申し上げます。 (2014年10月5日 6時) (レス) id: efaaeba1ca (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - あとは蛇足ですが、プロットつくるまで名前辞典から引いた仮名で通すことがあります。仮名は、同じ時期に作った作品ならば共通です。今回のは、仮名時のものです。……もの凄く残念な形で表にでてしまいました_| ̄|○ すみませんm(_ _)m (2014年7月30日 13時) (レス) id: ab2859cca3 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 鈴さん» メモ帳や、他のアプリなどに打ち込みしたものを、公開時に名前変換可能にしています。……つまりは、主人公名の変換ミスです。混乱を招いてしまい、すみませんでしたm(_ _)m ご指摘くださり、本当に有り難うございますm(_ _)m (2014年7月30日 13時) (レス) id: ab2859cca3 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 鈴さん» コメント、ご指摘有り難うございますm(_ _)m そして、変換ミス、失礼いたしました。私の夢書きスタイルですが、主人公は基本的背景をもっていて、それに沿った裏設定があります。……名前もその一部です。普段、直接占いつくーるに打ち込まない場合(続く) (2014年7月30日 13時) (レス) id: ab2859cca3 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - こんにちは。失礼なのですが、質問です。設定で出てきた“梨奈”とは、どなたの事なのでしょう?本当に失礼ですがよろしくお願いします。 (2014年7月30日 8時) (レス) id: 94adc04a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一花 | 作成日時:2014年7月12日 21時