エピソード５０ ページ7
明「はじめての城外交渉で気負わないか少し心配でしたが、Aは相変わらずですね。安心しました」
「……私は明兄が、一人で寝起きできるようになってることを期待しておきます」
とりあえず、まったく感情のこもらない声を返しておくことにした。
しかし、明兄はペースを崩さない。
明「関所までは馬で片道２週間弱。……城に戻るのは一月後くらいですね。ちょうど、白瑛殿が戻られる頃には、帰ってこれるでしょう。気をつけてくださいね」
紅覇が居れば、きっと安全ですから、と優しく微笑まれた。
(……案外、紅覇お兄ちゃんと一緒に行くように言ったのは、深い理由はないのかもしれないな)
明兄の笑顔を見て、ふと思った。
確かに、紅覇お兄ちゃんは、よく「ふざける」。
でもそのお陰で、私は怒鳴ったり、半泣きになったり、素直な感情を表に出せている。……気取ることなく、肩の力を抜ける時間があるのは、あの兄の力が大きい。
白雄お兄ちゃん達が亡くなって、悲しんでいた私を、炎兄は笑顔にしてくれた。
――なら、紅覇お兄ちゃんは？
紅覇お兄ちゃんには沢山泣かされた。そして、沢山怒ることができた。
そのときだけは、一瞬だけでも亡くした家族のことを忘れることができた……気が紛れたのだ。
……うん。私は紅覇お兄ちゃんにも救われていた。
本人に自覚があるかは知らないけれど。
そして、今となってはそんなことよりも、仕事を溜められる恨みの方が遥かに強いが。
でも、城外の外に出るならば……。
紅覇お兄ちゃんの存在はきっと、私の心を強くしてくれると思う。
明兄もなんだかんだと、弟妹には甘い性格だ。
はじめての城外での交渉……緊張しないわけがない。
紅覇お兄ちゃんは、きっと私の緊張を取り除いてくれる。
護衛役としてはもちろん申し分ない力を持っている兄だが、それ以上に、大切なものを私にくれるのではないだろうか。
……いつだって、本人の意図はわからないけれども、私が私らしくあれるように、ふるまってくる兄なのだから。
――きっと明兄はそんなことを考えて、私と一緒に北東郡に行く相手に、三番目の兄を指名したのかもしれない。
なら、私はそんな明兄の心遣いを受け止め、しっかりと役目を果たしてこよう。
……炎兄を想う気持ちとはまったく違うものだけど、私はこの兄のことも、とても慕っているのだから。
「ありがとう！」
満面の笑顔を見せて、私は次兄の執務室を後にした。
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一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ（＾＾） こちらこそ、有難うございます。これから、宜しくお願いしますね！ (2014年7月27日 19時) (
レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 一花さん» 出来ました！有り難う御座います！！これから宜しく御願いします(*^▽^)/ (2014年7月26日 22時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ！ 雛姫さんの、こみゅ〜のページで、「友達リスト」をクリックすると、申請者に、きっと一花がいるはずなので、許可をぽちっとしてやってください（＾＾） (2014年7月26日 21時) (レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 本当に申し訳無いのですが友達申請ってどうすれば受理できるのですか？(;_;) (2014年7月26日 12時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» そ、そこまで喜んでくださると、本望です。アカウントをお持ちだったようですし、友達申請出しますね。独り言だらけですが、宜しければ、受理してくださいませ！ (2014年7月25日 15時) (レス) id: ab2859cca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一花 | 作成日時：2014年4月6日 19時
