エピソード７４ ページ31
彩「とんでもございません」
振り向いてお礼を言う私に、彩凛は桜色の袖を併せ、深々とお辞儀をする。
彩「それでは、朝のお支度も整いましたので、ご朝食をお運びいたしますね」
「うん！」
私の頷きに、会釈を返して、彩凛が退出していく。
再び戻った彼女がもってきたのは、暖かなお粥に、卵を割りいれ、クコの実を浮かべたもの。
それに、暖かな焼き魚。あとは私の大好物であるゴマ団子と桃饅。
「あ、朝からゴマ団子と桃饅……」
彩「お嫌でしたか？」
「ううん！！」
声を大にして首を振るった。
彩凛がくすくすと袖を口元にあてて微笑む。
彩「姫様の出立の日ですから。昨晩から厨房の者にお願いして、特別に作ってもらいました」
「ありがとう！！」
私は感動で目をきらめかせて、一際明るい声で言う。
朝から2種類ものお菓子。……贅沢だとは思う。
それに、多少、体形の変化も気になるが。まぁ、今日からは旅に出るし、運動するし。
太るかも、という考えはこの際、置いておく。
私の大好物を覚えていて、出立の日に用意してくれた。
そんな彼女の心遣いが嬉しかったから。
私は笑顔で朝食を平らげた。
それから、改めて彩凛にお礼を言って。
寝台横の収納棚の上に置いた、炎兄からの贈り物を、自分の帯の間に大事にしまう。
それから、姿見の横に立てかけてある、愛用の槍を手に取った。
「じゃあ、行ってくるね！」
朝食の後片付けのため、部屋に残る彩凛に、出立前に言葉をかける。
彩凛は、わざわざ膝を曲げて、深くお辞儀をしてくれた。
彩「いってらっしゃいませ」
「うん。しばらく、お城を空けるけど、あんまり無理して仕事しようとしないでね、体調には気をつけて」
彩「はい。ありがとうございます。姫様も、どうか無事のお帰りを……」
さらに低く床に額が着きそうなくらいのお辞儀をする彩凛。
真面目だなぁ、と思う。
「顔あげて？ あんまり、気を張らなくていいからね！」
私はしゃがんで、彼女の顔を見ようとする。
彩「あ、ありがとうございます！」
屈み込んだ私に、もったいです！ と真っ赤になっていう彼女は本当に可愛らしい。
炎兄としばらく会えないのも寂しいけれど、彼女と会えないのも少し寂しいな、と思いながら部屋を出た。
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一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ（＾＾） こちらこそ、有難うございます。これから、宜しくお願いしますね！ (2014年7月27日 19時) (
レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 一花さん» 出来ました！有り難う御座います！！これから宜しく御願いします(*^▽^)/ (2014年7月26日 22時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» いえいえ！ 雛姫さんの、こみゅ〜のページで、「友達リスト」をクリックすると、申請者に、きっと一花がいるはずなので、許可をぽちっとしてやってください（＾＾） (2014年7月26日 21時) (レス) id: aa8e4f9320 (このIDを非表示/違反報告)
練 雛姫(プロフ) - 本当に申し訳無いのですが友達申請ってどうすれば受理できるのですか？(;_;) (2014年7月26日 12時) (携帯から) (レス) id: 6f946666e9 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 練 雛姫さん» そ、そこまで喜んでくださると、本望です。アカウントをお持ちだったようですし、友達申請出しますね。独り言だらけですが、宜しければ、受理してくださいませ！ (2014年7月25日 15時) (レス) id: ab2859cca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一花 | 作成日時：2014年4月6日 19時
