【七つの大罪】その少女、大罪人 Part３

１０８　その少女、過去１ ページ19

私は昔、グラシェスという国の騎士だった。


拾われた身でな･･･何か恩返しをしようと思って騎士になったんだ。


日々鍛練し、強くなろうとした。今まで剣なんて持ったこともなかったが必死に努力した。


そのお陰か周りからも信頼され、親しくなり嬉しかった。


しかし、それは私だけだった。


ある日、敵国のリヴマリーに夜襲をかけにいった。


『全軍、突撃ー！！』


「「うおおおおおおおおお」」


しかし、リヴマリーの騎士が予想より遥かに多く、押されていた。


『怖じ気づくな！！進め！』


私は一番先頭に立ち、必死に騎士達に言った。


するとドンッと後ろから誰かに押された。


乗っていた馬から落ちた私は、何事かと思い振り返ったが･･･


私の瞳に移ったのは、母国へと逃げ帰る仲間の姿だった。


『え？』


何故？どうして？


その言葉が頭の中でグルグル回っていた。


『ま、待ってよ！？何故･･･？』


騎士１
「お前が劣りになって足止めしとけよ！！」


『一人でか！？』


騎士２
「お前ならいけるだろ！後で援軍連れて助けにくる！」


私はその言葉を信じ、相手に向き直った。


騎士１
「ま、全部嘘だけどな♪」


騎士２
「あんな化け物女、誰が救うかよ」


一瞬耳を疑った。今なんて？


頭の中が真っ白になり夜襲どころではなかった。


捨てられた･･･？国から追放された？


そんなことを思っている間に敵国の騎士に捕まった。

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