三十一話 ページ2
あれから、私達は控え室に戻ったのだが…
全員、ノックアウトされててどっちが勝ったかわからない風になっていた。
王者二連だからね、お疲れ様。
そして、近くの店による事になったのだけれど…
｢あ。｣
｢黄瀬！笠松！！｣
｢呼び捨てかよっ！！｣
海城高校の二人と出会い、そして…
｢あ！先輩！｣
｢高尾？｣
あの一年コンビが入ってきた。
そして…同じ席に高尾と緑間くんと黒子くん火神くんが座った。
あの席やばい。
まぁ、その後いっぱい食べて店出たら…
｢拾いました。動物。｣
ダンボールの中に、犬と猫がいた。
そこにリコちゃんが来て騒いでいた。
｢ん？なんか…、誰かに似てない？｣
犬が誰かに似てるらしい。
……黒子くん。
みんな黒子くんと犬を何度も見て、吹き出した。
｢よぉし！お前の名前はテツヤ二号だ！｣
｢名付けんな！戻しずらくなるじゃねぇか！｣
…あれ、火神くんは？
｢ねえねえ、一つ気になるんだけど…、何してんの？火神くん？｣
｢いや、その…、俺、犬とかマジダメなんだよ…、です。｣
｢…マジで？｣
｢マジっす…｣
またそれで笑いが起こる。
……私も、人のこと言えないけど。
｢…それより、猫はいいの？名付けなくて。｣
｢んー、じゃあ、この猫安藤にそっくりだし、雲でよくね？二人で雨雲！｣
｢…雲？｣
｢……まぁ、二号よりはましか。｣
｢先輩。雲を抱っこしてあげて下さい。｣
｢…え？｣
そう言って黒子くんが来る。
まずい…
私は少し黒子くんと離れる。
｢…猫、苦手なんですか？｣
｢…いや…｣
｢じゃあどうぞ。｣
｢………｣
……ううっ、過去が邪魔をする…
｢………｣
｢…じゃあ、目を閉じてて下さい。｣
とりあえず言われた通りに目を閉じる。
するとなんかもふもふしたものが頭の上に来た。
……嫌な予感がする。ってか、嫌な予感しかしない…！！
｢開けていいですよ。｣
私は目を開ける。
｢……？｣
目の前には黒子くんと雲。
じゃあ上に乗っているのは…
｢…黒子くん。一応聞くよ？私の上に乗っているのは…｣
｢二号です。｣
｢ですよねぇ！！｣
でも、二号は私の上で大人しくしてる。
……
｢……｣
私は無言で、二号を下ろした。
そして、抱っこしてみた。
でも、この子は私を嫌わなかった。
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作者名：ゆうにゃん | 作成日時：2016年8月21日 14時
