弍十 ページ20
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「買いすぎたなぁ…」
両手にはぱんぱんのレジ袋。
中身は皆の酒の肴や、菓子等。
楽しそうに語り合う彼らを想像して、つい多く買ってしまった。
「……ん？」
先程から頭上から感じる視線。
その方向を見上げると、大きな影は素早く降ってきた。
「うぉっ、何！？」
レジ袋の中身を崩さないよう、バランスを整えながら避ける。
影は楽しそうに拍手を鳴らして近づいてきた。
「相変わらず反射神経はいいね。そーゆーとこ好きだよ」
「お前……何でここにいるんだよ…」
にこやかに笑う男。
しかし目は笑ってはいない。
見下すようにしてAを見つめる。
近づく度に揺れる橙色の髪が余計苛立たせる。
「やあ、A。元気にしてた？」
「………私の前に現れるなって言ったでしょ
……神威」
そう言い放つと、くつくつと笑い、Aの顔を掴んだ。
「いっっ!!ぅあ…っ…」
頭の中を巡る痛々しい音。
「あれ？A弱くなった？？前は抵抗してたジャン。あ、アイツが死んで弱く」
「やめろ」
「アイツはお前のせいで」
「煩い」
「だってアイツは俺との」
「黙れって言ってんだろ離せよ!!!!」
言葉を遮り、彼を蹴飛ばして振り払う。
息は上がっていて、頭から血が流れた。
「もう…私に関わらないで」
「何で？俺とAは、恋人同士でしょ？」
「ふざけないで。もうあんたの顔は見たくないの。私行くから」
「…つれないな。そんな子には」
「んんっ！？んーっ!!」
布ようなものが口に当てられ、腹に激痛が走る。
蹴りをいれられたんだ、と気づいた時には意識は薄れていて。
「また会えたね。俺のお姫様」
不敵に笑う男の顔がぼやけて見えた。
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「銀ちゃん…なんかA、遅くないアルか？」
「確かに。銀さん探しに行きませんか？」
Aがコンビニに行ってから、もう随分と経っていた。
いくら買う物があったとしても、遅すぎる。
席を立ち、三人で夜の街に出た。
辺りは静かで人気もない。
コンビニの方に歩いていけば、無造作に置かれた袋が二つ。
「これって…」
中身を見れば、今から自分達が食すであろう食べ物の数々。
「新八…神楽…。月詠を呼んでこい。辰馬達も連れ戻せ」
それを皮切りに、また事件は動き出した。
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Nattu(プロフ) - 麗羅さん» お返事遅くなって申し訳ございません。コメントありがとうございます*辰馬凄く好きなので自家発電にと書いていましたが、読んでいただけて幸いです。楽しみながら書きたいと思います*^^ (2021年2月20日 1時) (
レス) id: 8022db4695 (このIDを非表示/違反報告)
麗羅 - 辰馬の小説、少ないので嬉しかったです!面白くて、次が楽しみです!更新頑張って下さい! (2017年10月29日 16時) (レス) id: 9e2ac1505a (このIDを非表示/違反報告)
Nattu。（2代目）(プロフ) - れんりさん» れんりさん、はじめまして。コメントありがとうございます。とても嬉しいです…ゆっくりとではありますが更新していきますので、よろしくお願いします!! (2016年4月11日 22時) (レス) id: db806a29f6 (このIDを非表示/違反報告)
れんり(プロフ) - 凄く面白いです！！更新楽しみに待ってます…！ (2016年4月10日 9時) (レス) id: 285e1a358c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nattu | 作成日時：2015年11月17日 23時
