十七 ページ17
.
「げ…まじかよ」
先程真選組と別れたばかりだと言うのに、またも黒い影。
相手は煙草を蒸していたものの、Aの姿を見て、その煙草の火を消した。
「こ、こんにちは…」
「どーも」
何しろ一番警戒していた彼。
どんな難癖つけられるのかとびくびくしていた。
「…何警戒してんだよ」
「は…?」
「俺がなんか言うかと思った?」
「違うん、です?」
そういうと彼は大きく溜息をついた。
首を傾げていると残念そうに口を開く。
「別にまだ犯人と決まってねー奴に街中で脅したりしないっつの。てか俺そんなに怖く見える訳?」
「私には皆怖く見えます」
「ほぉ…そりゃあアンタにやましいことがあるからだな」
にやりと笑う彼を見て、しまったと思ったものの時すでに遅し。
(図ったな…!!!)
逃げようとしたが、首根っこを掴まれて拘束された。
「うわああ国家権力ふざけんな!離せ!」
「うるせぇ!お前の悩み事を屯所で聞いてやるつってんの!」
「どんな診療所だ!ただ尋問するだけでしょ!」
「おいおい、多串君。何うちの娘を盛ってる訳ー?」
二人して騒いでいると、だるそうな声。
振り向くと昨夜鍋をした人達が私達を見ていた。
「トシそんな奴だったアルか…」
「チャイナそんな引いた顔すんじゃねぇよ!わぁったよ、やるよ。行け」
乱暴に突き放され、私は妙の後ろに。
思い切り睨みつけて、土方を威嚇した。
「この人嫌い…」
「まぁまぁAちゃん、落ち着いて」
「土方さん、駄目でしょ…まだ犯人と決まった訳じゃありませんから」
至極まっとうな事を言う新八に立場をなくしたのか、足早に去っていった。
「銀さん、助かりました…すみません」
「別に、お前の為じゃねえよ。月詠や陸奥に頼まれてっからやっただけだ」
こちらを向かずに、ぼそりと呟く彼。
他三人はやれやれ、といったように眉を下げた。
「所で皆さんお揃いでどこに行かれるんですか?」
「Aちゃんも来る?」
「へ?」
妙は意味ありげに片目を閉じて、手招きした。
.
123人がお気に入り
「銀魂」関連の作品
ドSとドMにストーカーされてる私ってなんなんだろう。
とある10歳の少女は万事屋の一員であります。
【銀魂】【名探偵コナン】トリップした上幼児化したけど最近は楽しんでます(番外編)
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Nattu(プロフ) - 麗羅さん» お返事遅くなって申し訳ございません。コメントありがとうございます*辰馬凄く好きなので自家発電にと書いていましたが、読んでいただけて幸いです。楽しみながら書きたいと思います*^^ (2021年2月20日 1時) (レス) id: 8022db4695 (このIDを非表示/違反報告)
麗羅 - 辰馬の小説、少ないので嬉しかったです!面白くて、次が楽しみです!更新頑張って下さい! (2017年10月29日 16時) (レス) id: 9e2ac1505a (このIDを非表示/違反報告)
Nattu。(2代目)(プロフ) - れんりさん» れんりさん、はじめまして。コメントありがとうございます。とても嬉しいです…ゆっくりとではありますが更新していきますので、よろしくお願いします!! (2016年4月11日 22時) (レス) id: db806a29f6 (このIDを非表示/違反報告)
れんり(プロフ) - 凄く面白いです!!更新楽しみに待ってます…! (2016年4月10日 9時) (レス) id: 285e1a358c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Nattu | 作成日時:2015年11月17日 23時