19.二日酔い ページ29
〜Aside〜
『…ん、んんー…。』
遠くから、雀がチュンチュンと鳴き声が聞こえて目が覚める。
目を開けると、眩しい光で目をぎゅっと瞑る。
ゆっくりと開けて、あたりを見渡すとあちこちに人とお酒があった。
『…ここ、しーくん家か。』
誰か起きてる人はいるかと探すが、誰もいない。
私が1番か…。
とりあえず、顔を洗いたいので立ち上がろうとする。
が、頭がズキズキと痛くて立てなかった。
『うわ……二日酔いだ、これ。』
そんなに飲んだ覚えは無いが、きっと飲んだのだ。
滅多に二日酔いしないのに、今回はしているから頭痛に勝てずにうずくまってしまう。
でも、悪い気はしない。寧ろ、なんか心が軽くなっている。
…きっと、まふくんと話したおかげでかな。
ふと、まふくんを見ると…
「ん〜…むにゃむにゃ…そらるしゃん…」
可愛い寝言を言っている。
微笑ましく見ていると、誰かが起きる音がした。
慌てて音のした方を見ると、しーくんがのそっと起きた。
『あ。おはよ〜、しーくん。』
「ん…？あ、Aか。おはよー…。」
しーくんは、眠い目を擦りながら立ち上がった。
『眠そうだね〜。あ、洗面所借りてもいいかな？』
くすくすと笑いながら、そう聞く。しーくんは、んー…どーぞ…。と言って干されてたタオルを貸してくれたので洗面所に向かう。
パシャ、パシャ。
朝で、まだ皆起きていないから静かな空間に顔に水を打ち付ける音が鳴り響く。
『……ふぅ。』
タオルで軽く水を拭いて、鏡越しの自分の顔を見た。
…うん、なんだか昨日の朝よりもスッキリした顔つきになってる気がする。
自然と笑顔が出てきて、誰もいなくて何もしてないのに笑ってしまった。
その笑顔は、きっと満点の笑みだろう。…なんて考えながら。
リビングに戻ると、まだ皆は寝ていた。
唯一起きているしーくんは、キッチンに立っている。
『しーくん、ありがと〜。何か手伝おうか？』
腕まくりをしながら、しーくんの横に立つ。
「おー、そんなら…目玉焼き作ってくれん？」
オッケー、と返事をして冷蔵を漁る。
ドアポケットにある卵を人数分取り出す。
卵を出してる間にしーくんがフライパンを出してくれたようだ。
おー、流石〜。しーくん気が利くなぁ。
そう思いながら、手際よくフライパンに少量の油を入れた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 285人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柊花-ﾄｳｶ-(プロフ) - ティラミス信者さん» ありがとー！改行は今検討中なの(苦笑)更新頑張るねー！ (2018年11月16日 23時) (
レス) id: 1c746f653b (このIDを非表示/違反報告)
ティラミス信者(プロフ) - 続きが気になる！！読みやすいし文の構成もいい感じ！でも改行が多すぎると内容がスカスカに見えちゃうかもだからそこ気を付けて！読ませてくれてありがとー！！応援してるよ！！ (2018年10月20日 20時) (レス) id: d109ac88fc (このIDを非表示/違反報告)
Ayame(プロフ) - ひかりさん» ありがとう、読んでくれてほんとありがとう。(笑) (2018年8月2日 18時) (レス) id: 1c746f653b (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 好きでした。ありがとう。あ、私、青い鳥の星月ひかり。ね！好きでした←分かった (2018年8月2日 18時) (レス) id: 1a6872b126 (このIDを非表示/違反報告)
Ayame(プロフ) - 怜衣さん» 当たりです！後に人物紹介を上げようとしてたのを忘れてました…← 棗ちゃんはなんか、酒飲みっぽかったので出してみました(笑) (2018年1月12日 0時) (レス) id: 1c746f653b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
