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「だが…」
「ファンをそのまま働かせておくわけにはいかないんだよ」
「もう決まったことだ。今更変えることはできない」
「無理なものは無理だ。そろそろ出て行ってくれないか？」
言われてしまった…。
大好きなもの、諦めたくはない。
でもこれ以上みんなに迷惑をかけるわけにはいかない。
私の言動は嵐の今後に影響しかねない。
やっぱり届かなかったかー。
そう思っていた私の隣には、諦めようとはしない人がいた。
櫻「お願いです！ 無茶なことを言っているのも、非常識なことをしているのもわかってます。でもどうしても、彼女にマネージャーでいてほしいんです。彼女はもう僕らの仲間で、そう簡単にいなくなっては困るんです。お願いします！」
松「櫻井の言う通りです。もう一度考え直してもらえないでしょうか？ お願いします」
大相二「お願いします！」
どうしてそこまで…？
私なんてただのマネージャーなのに…。
もう、十分だよ。
「だから、何度も言ってるけど…」
「わかりました…！」
会議室は静まりかえった。
「もう、大丈夫です…。私の言いたいことは言えたので」
櫻「A…？」
私は5人のほうを見た。
「私には皆さんと一緒にいる資格はありません。やっぱり事務所に残ることはできません」
相「えっ…？」
二「Aちゃん…？」
「こんな形で皆さんを巻き込んでしまってすみません。私のことを守ろうとしてくださったこと、すごく嬉しかったです」
大「辞めるの…？」
みんなの顔を見るのが辛い。
でも言わなきゃ…。
「はい。これ以上皆さんにご迷惑おかけするわけにはいきませんから」
松「何言ってるの…？」
「今までありがとうございま…」
櫻「ふざけんなっ…！」
「…翔？」
櫻「俺らのこと大好きなんじゃねぇのかよ！この仕事が大好きなんじゃねぇのかよ！」
「…大好きだよ。だからこそ、これ以上ここにいるわけには…」
櫻「お前がいいんだよ！」
「えっ…？」
櫻「俺は上野マネージャーがいいんだよ！」
何それ…？
櫻「お前が大好きな俺がそう言ってんだから、簡単に辞めんじゃねぇよ！」
そんなこと言われたら…、
櫻「そうやってまたお前は感情押し殺して…」
やめたくなくなるじゃん…。
櫻「もっと自分を曝け出せよ！」
こんな感情的になってる翔を見るのは、再会してから初めてだった。
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作者名：なつらい | 作成日時：2018年8月5日 17時
