トリップできたので未来を変えます。4【ONE PIECE】 (ページ23)

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77-1 UTT(ウルトラ鍛錬タイム) ページ23

ジリジリと照りつける太陽が暑い……
ビーチチェアにでも寝転んで日陰でのんびりしたいな～なんて思ってる場合でも無いか

気持ちを切り替え、前を見据える

先ほどの適当な開始の合図にどちらも動かない

ニコニコと笑いながら構えるカナリヤ、どうやら向こうから動く気は無いらしい

「はぁ、だったら……」

____先手必勝

バントするように、両手を広げて持った棍でカナリヤの顔面を攻撃する
カナリヤは額でそれを受け、Aに蹴りを入れて、Aが自由に棍を振るえない程度、わずかに距離を取る

やっぱり安易な攻撃じゃ無理だよね、分かってたけど

こちらの様子をみるカナリヤに、Aはぶんと片手で薙ぎ払うように棍を振る
しかし、屈んで回避された

直後、カナリヤのセスタスを付けた拳が顎めがけて下からとんでくる

「あ！？っ…ぶな、ぐっぬ…」

当たるギリギリ、棍を手前に引きなんとか拳を受け止めた
Aは歯を食いしばって、痺れる腕でなんとか耐える

いつも思うけど重すぎ……こんなん当たったら脳みそ吹っ飛ぶわボケ！！！！！

近すぎる距離、これでは棒術として意をなさないと思い距離を取ろうと腰を引く

が、その棍が何かに引っかかった
見ると、カナリヤが左手で棍を掴んでいる

「え゛」

その隙をカナリヤが逃すわけもない
Aの鼻っ面と腹に突きが連続で見事にヒットした

だから吐くっつってんのに……！

後ろにとばされたが、Aはカナリヤが棍を離したので良いことだと考える

自由になった棍をまた掴まれぬように、鋭い突きを繰り出す
カナリヤが後ろに跳んだため、ようやくAは棍にとって適切な距離を取ることができた

「……はっ」

短く息を吐き、心を落ち着けさせる
慌てず相手の動きを見て……次どう動くか

カナリヤ『ふーん…前より避けるのは上手くなった？』

「そう？…………あー、ちょっと鷹と鰐と鳥と戯れてたかな」

気がつくと、カナリヤは額から、Aは鼻から出血していた

まあお互いに、肉を切らせて骨を断つ、種類や本質は違えど、簡単に言葉にするならそういうタイプだ

昔から私の相手はいつもこの人
鍛錬とはいえ怪我をしないで良いところ、怪我だってよくした

カナリヤ『血だけ拭く？』

「………サクラ！タオル貸して」

言った瞬間、サンジ君が慌ててすっ飛んできた

サンジ「Aさん！」

「おーサンジく、ふが」

変な声出たけどね、この時だけちょっと気分良かった、うん