86. ページ37
.
.
pruuuu…
.
いきなり電話の音が鳴って慌てて音が鳴る方へ駆け寄る
鞄から携帯を取り出して画面を見れば
.
《 稜雅 》
.
涙を拭いて少し咳払いをしてから耳にあてる
.
.
「もしもし…？」
『あ、俺だけど』
「うん、知ってる(笑)…どした？」
『いや、なんとなく…電話したくなっただけ…す』
「ふふっ、何それぇ…気持ち悪い(笑)」
『きもっ、…お前なぁ〜』
「ふへへ…じょーだん…」
『…A？』
「ん？」
『なんかあった？』
「…えー？なんで？」
『声…変だから』
「…ううん、なんにも？」
『本当に？』
「うん、ほんとーに」
『うん、嘘つくのやめよ？』
「ははっ、嘘じゃない」
『A』
「…ん？」
『俺、お前の彼氏だよ？』
「う、うん？」
『今度はお互い上手くいくようにって約束したろ？』
「…うん」
『俺は…確かに頼りないけど、お前の事は支えたいよ』
「…りょ、うが」
『今度はちゃんと、Aの彼氏をしっかりこなしたい』
.
.
.
「ずるいなぁ…」
.
.
本当に、やっぱずるい
それでも彼は私の事を知ってくれてる
彼に嘘なんか通じるわけないのを分かってたのに
嘘なんかついてバカみたいで恥ずかしい
彼の声が聞けてホッとした
心の底から安心した
そのうえ、こんなタイミングでこんな嬉しい言葉をくれる
本当に…ずるい
.
.
『…A？』
「り、りょ…うがぁ…」
『ん？』
.
.
「会いたい…すぐ、…来て…？」
.
.
強がるなんて、私には到底無理だったんだ
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 952人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
natsume。(プロフ) - 桃色さん» ありがとうございます。とても嬉しいですが、睡眠も大切にこれからもご愛読のほど宜しくお願い致します。 (2018年11月28日 20時) (
レス) id: 93d6b303e9 (このIDを非表示/違反報告)
桃色 - とっても面白いです！ドキドキしすぎて眠れなくなっちゃいました！！ (2018年11月28日 1時) (レス) id: ad77ef6c60 (このIDを非表示/違反報告)
natsume。(プロフ) - 桜月さん» いつもご愛読頂きありがとうございます。私も桜月様の｢最重要機密事項！｣がとても好きで愛読させて頂いております。なかなか更新頻度が低いのですがこれからもどうぞ宜しくお願い致します。 (2018年6月7日 2時) (レス) id: 93d6b303e9 (このIDを非表示/違反報告)
natsume。(プロフ) - ゆあさん» 遅くなりましたがありがとうございます。なるべく更新頻度をあげて行きますのでこれからも宜しくお願い致します。 (2018年6月7日 2時) (レス) id: 93d6b303e9 (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - 更新楽しみにしてました！すごく面白いです！(*´ω｀*)♪ (2018年6月6日 7時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もなか。 | 作成日時：2017年5月11日 18時
