4. ページ4
。
恐る恐る再び箱を開けてみる。
ソッと覗いて見ると男の子はまだ眠っていた。
運ぶ時に結構な振動があったと思われるのに…
とりあえず、まず箱から出して傷の手当をしないと…
箱を解体してソファに男の子をとりあえず寝かせた。
この子華奢に見えるのにやっぱり男の子は
運ぶのも一苦労だ。
…ていうか
.
『あつ…』
.
この人熱ある。
.
だからあんな震えてたんだ。
.
『大変だ…』
.
とにかく手当と看病しなきゃ
急いで台所に向かってタオルを濡らしてから
救急箱を取り出して彼の傍に駆け寄った。
.
彼の額に手を当てるとさっきよりも熱く感じる。
体も震えが増し、息が荒い。
.
『…大丈夫だよ、もう少し頑張って…』
.
戸惑う中で大した事も言えず、
それすらも彼に聞こえているかはわからないが
とにかく苦しんでるこの人を何とかしないと思った。
『ごめんね…少し我慢してね…』
濡らしたタオルでゆっくりと顔や首元、手を拭いていく。
どうしてこの人、こんな事になったんだろ…
ゆっくりゆっくりと血を拭き取っていき、
所々傷口に丁寧に消毒していき、ガーゼや絆創膏を貼っていった。
傷の手当てが終わって、棚の方へ向かい引き出しを漁る。
よかった…冷えピタも薬も残ってた。
.
冷却シートを彼の額に貼り付けて
薬を飲まそうと少しだけ彼の頭を持ち上げる。
.
『…んッ…ハァ』
『薬…辛いけど飲んで下さい』
.
薬を彼の口に放り込み、口元から垂れながらも
水を注ぎ苦しそうにもなんとか飲んでくれることができた。
.
もうこれぐらいしか出来ることはない
あとは様子を見るしかないか…
あ、栄養もつけないと…
でも食べられないかな…
.
少し厚めの毛布を彼に掛けて私は再び台所に向かった。
891人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ららか7(プロフ) - 更新楽しみに待ってますっ。 (2017年3月8日 21時) (レス) id: 427e8f66fd (このIDを非表示/違反報告)
こすも(プロフ) - 更新まってます!! (2017年3月3日 17時) (レス) id: 313d33003e (このIDを非表示/違反報告)
ど新規8号車 - タクヤくん、可愛い( 〃▽〃)更新頑張ってください!応援してます!!! (2017年2月20日 20時) (レス) id: bfeefa33f5 (このIDを非表示/違反報告)
SAKISAn☆(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新がんばってください!! (2016年12月22日 16時) (レス) id: d6a15ba5b0 (このIDを非表示/違反報告)
平安京@アイコンはのっきーより。(プロフ) - オリジナルフラグを外しましょうね(*^▽^*) (2016年12月17日 13時) (レス) id: 2c9f73144a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:natsume。 | 作成日時:2016年12月12日 11時