【◇】俺らのマネージャー[２]

45.ノック ページ6

.






.

｢A困ってんだろ、降谷｣

『御幸…』


御幸が降谷君の首根っこを掴んで引っ張ってる。


はっ、と我に返った様子の降谷君。


｢すいません｣

『あはは、大丈夫。びっくりしたけど』

｢でも、A先輩かわいいです｣



いつも以上に、と言った降谷君は天然なのか、策士なのか。わからない…。
こんな後輩初めてだ。









｢今日練習入るわけ？｣

『あ、うん。監督命令だから』




うげーって嫌そうな顔をする御幸と後ろにいる倉持。




｢お前のノックなんかやらしいんだけど｣

『どーいう意味よ、それ』

｢まぁ、確かにやらしいな｣

『人を変態呼ばわりするな』

｢性格の悪さが滲み出てるぜ｣

『…お前らだけには言われたくない』




.








.








.


『ノックいきまーす』


バッティンググローブもして用意万端。



｢早く来いやおらぁぁ〜！｣
｢ガンガン来ていいぞ、A｣
｢早くしてくんないー？｣


『……この』

先輩達もやる気満々ならしい。
だったら本気出しても、いいよね…？





『セカンド、いきます！』

キーン、カキーン＿＿




『……………………』


さすがは亮さんの弟だ。
まったく亮さんのプレーに引けを取ってない。


まぁでも、差が出てくるのは合宿後半あたりからかな。




『ショート、倉持いくぞ！』

｢んで俺だけ名前呼ぶんだよ！｣


カキーン＿＿＿






まだまだ合宿は始まったばかり＿＿

.





.





.

46.悪友→←44.合宿バージョン

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す