【◇】俺らのマネージャー[２]

74.未来予想図 ページ47

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ダブルヘッダー 第３試合
青道 vs 修北



いつもよりも気合が入っている丹波さんは
落差の大きいカーブで打者を打ち取っていく。

構えたところにきているし調子は良さそう。


ワンアウトの場面

打席には前の打席ストレートにタイミングが合わなかったバッター

御幸はアウトコースに構えた



今回は最後まで投げきることが目標。
球数を最小限抑える組み立てで御幸はリードしてる。


案の定バッターは引っ掛けて併殺打となった。


「ナイスショート！」「ナイピッチ丹波！」


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『それにしても……』

丹波さんが御幸に試合前言った言葉

ーーブルペンでボールの状態を見ておいた方がいいだろ？


御幸はまだその新しい球種ーーフォークのサインを出していない

もっと決定的に、何より印象に残る場面を見計らっているんだ


ベンチに戻ってプロテクターを付けている御幸をちらっと見る。



でも……

ピッチャーとしては…早くサインを出して欲しいと焦れる場面かもしれない

今まで上手くいっていなかった2人を思うと……少しだけ心配。


『…??』
御幸が私の視線に気づいて笑いながら口パクをする
『しんぱい…すん、な？』






御幸「丹波さん｣

「そろそろ相手が狙い球を絞ってくる頃だと思います」


お……


「次の回からフォークのサイン出しますよ！！」


丹波さんとついでに宮内先輩の驚いた顔
ほんと…相手にこんなキャッチャーいたら堪んない
御幸め、「心配すんな」ってそういうことか。



「本当の勝負は後半からですからね」


横目でこっち見るな御幸。むかつくから←


丹波「フン…サインを出さないのは捕れる自信がないからだと思ったんだがな…」

御幸「え…？」

丹波「捕れるもんなら捕ってみろ！！」

『「！！」』


そう言われたらね……やってやるって思うのが捕手の性ってものですよ丹波さん。




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6回

青道は相変わらず好調な打線で1点の追加点を取った。


そしてフォークを使うと言った6回裏
先頭打者、第1投目


『「！！！！」』

「ストラーイク！」


完全にストレートと同じ軌道
そこから打者の手元でシンカー気味にストンと落ちる


予想以上の仕上がり。期待以上のインパクト。

正直ここまでとは思いませんでした丹波さん


これでストレートの精度を毎回このレベルに持ってこれればーー

丹波さんのピッチングは全国相手でも通用する



ちらりと見えた未来予想図
これが見えただけで収穫は充分にありそうだ。


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