【◇】俺らのマネージャー[２]

69.第2印象 ページ39

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ー合宿最終日ー


今日は稲実・修北によるダブルヘッダーなので朝から少し慌ただしくなる



｢A!!もうすぐ2校とも来ると思うからどちらか対応お願い｣

『え、うっそもうそんな時間!?』




幸子とボール磨きや今日の選手の様子などを話してたら時間なんてすぐに過ぎちゃって私はお迎えに行くことになった



『ごめん!迎え行ってくるね幸子』

｢きぃつけてね〜｣



まったくもって覇気の感じられないゆるゆるの行ってらっしゃいを背に急いでバスの方へと向かった





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今日投げるのは主に主力のノリと丹波先輩だから…などとマッサージの順序を考えながら歩いていくと少し先に白の集団が見えてきた


…毎回思うけど威圧感あるわ

出来れば稲実より修北のほうを案内したかったってのもあって少し気分が下がる


気分が下がるなんて私には珍しい??
そうかもしれないけどさ、だって稲実には＿＿＿








｢あっAだ!!また可愛くなった!!｣

『…グラウンドに案内しまーす』

｢ちょっと無視!?｣






かなーり面倒な人たちがいるものでして

少しばかり冷たくなるんです←





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稲実のサウスポー、成宮鳴
彼のことを知ったのは残念ながら(?)高校に入ってからだけど、1度くらいは球を取ってみたいなと思わされるぐらいレベルの高いピッチャー


だから最初は彼に対する印象は良かったんだけど…




『…成宮くんって御幸と仲いいよね』


稲実との練習試合が終わって水道でふと思ったこと



あの性格の悪い御幸となんだか打ち解けているような空気が不思議だったからぼそっと呟いただけなんだけど






｢なになに、俺のこと気になっちゃってる??｣

『わっ!?』





にょきっと水道の向こうから顔が出てきてかと思えばいつの間にか隣には成宮くんがいて






｢一也とは昔から面識があるだけね。あ、あとそんなに俺のこと気になるならこれあげる｣



『え、えと…成宮くん?』




手が濡れてたから無理やりジャージのポケットに入れられたのはおそらく成宮くんの連絡先






｢鳴｣

『ん?』

｢めい、って呼んで｣

『…それって名前』

｢め・い!!｣

『…鳴、くん』

｢んーまぁいいとしよう｣





え、これが成宮鳴?あのすごいサウスポー?

むっちゃ俺様系(?)じゃない??






成宮く…鳴くん、の第2印象は始めとがらりと変わってしまったのだ






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