【◇】俺らのマネージャー[２]

57.地力の差 ページ20

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合宿4日目。
夏合宿もこれで後半戦に突入した。


ここに来て変わったことは、大きくふたつ。


二三年生も疲れてきたことと、一年投手の身のこなし方に少し型が付いてきたこと。




沢村はクリス先輩の指示をきちんと聞いて練習してるし、降谷くんは降谷くんでシートノック受けてるけど余り投げさせてはもらえてない様子。


投手はエゴイストの塊だからフラストレーション溜まって爆発しないかが心配所ではある。




あとは、春市君。
少しずつ兄との力の差を嫌でも実感している頃だとは思う。…けど最後までついてきて欲しいなと思う。

そんなすぐに崩れるような子はレギュラーになれるようなタマではないと知ってるけどやっぱり気にはする。



…結局気にしてるのは１年トリオだけなんだけどね。そこは気にしないの←
ほらやっぱり、１年生可愛いから。









合宿5日目。



つらい合宿の練習も今日で最後。
明日からは二連チャンの練習試合だからね。





最後だから気力を振り絞って付いてきている春市くんのこととか気になりながらも手は緩めずノックしてたら恐ろしいことが起こった。





｢変われ佐藤。俺が打つ｣

『まじか。あ、いえ…どうぞ』




思わずタメで言ってしまったけどそこは責めないで欲しい。


監督のノック鬼だかんね！？知ってる！？


さっきの倉持の顔写真撮っときたかったわ。げっ、て顔してた(笑)


そんなどうでもいいことを思いながら監督にバットを渡す。
渡す瞬間｢ノック感謝する｣なんてあの目で言われちゃったら。抵抗なんて出来やしない。



……あーあ、レギュラー陣死ぬな、これ。









｢一年小湊は外れてろ｣

(っ！)

｢はい…｣


亮さんに何か言われて悔しそうにネットまで歩いて行く姿は、すごく目に残った。








PM4:00 監督ノックスタート＿＿＿


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