【◇】俺らのマネージャー[２]

【番外編】亮さん生誕祭 その２ ページ16

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｢じゃあまずは…｣

『………………』



どうやらこの人は朝一から私に無茶ぶりをさせるようだ。









｢俺への感謝の気持ち、伝えてよ｣

『感謝…ですか？』

｢うん｣





思ってたのよりハードルが低くて聞き返してしまった。






えっと……亮さんへの感謝、亮さんへの感謝…。







ー｢お前彼氏できなさそうだよね｣

ー｢うるさいA((ﾁｮｯﾌﾟ｣

ー｢バカだしさ｣

ー｢((ﾁｮｯﾌﾟ｣






…いやいや、まてA。
なんで亮さんを思い出したらこれが出てくんの！？これ明らかに悪口だよね。最後はﾁｮｯﾌﾟしかないじゃん。





｢早く｣



やばい、朝練前の先輩をあまり引き止めるわけには。


｢言えないなんてことないよねぇ？｣




ええい、この際どうにでもなれ！








『先輩は…、』



この人は、





『…誰にも負けない強い負けん気があって、その姿にほんとは頑張ろう、って思ってます』




何いってんの私。こんなの後でからかわれるじゃん。






『他人以上に自分に厳しい姿だけは……憧れて、ます。いつもありがとうござい、ます』





『大好きな先輩ですよ！！』



もう最後はヤケ。



あー、やばい。恥ずかしい。
何言っちゃってんの、言わされちゃってんの。





『亮さん…？』



そろそろと下げていた目線を上げてみると朝なのに目を見張った亮さん。レアだよ。(失礼)









｢…やっぱり言いなりはいいや。プレゼントありがと｣

『え…、あ、はい』







良く分からないまま頭を撫でられ、後ろ手を挙げて先輩は去っていってしまった。




何だったんだ、今の。





…まぁ、取り敢えず？

息を吸って大きな声で、




『亮さんハッピーバースデー！！』
｢うるさい((ﾁｮｯﾌﾟ｣

『なんで！？』







＊＊＊

練習終わり




｢朝から面白いもん聞いちゃったー｣

『…なに、御幸』




ーー｢他人以上に自分に厳しい姿だけは憧れてます。いつもありがとうございます｣



ーー『大好きな先輩ですよ！！』







『…………………』

｢大好きな先輩、だっけ？｣

『…消せ』

｢やだ♡｣

『ふっざけんな！人権の損害！』

｢プライバシーの侵害、な(笑)｣

『どっちでもいいわ！消せっ！』

｢野球部のLINEに載せちゃった♡｣

『……もうやだ、野球部』






結局今年も散々な４月６日でした。



＿＿＿＿
亮さん生誕祭遅れましたが…。
亮さんHappy Birthday！

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