52.変わった女 ページ13
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初対面はきっとこんな感じだった。
『倉持君ってさ目つき悪いけどヤンキーかなんかだった？』
なんの悪びれもなく聞いてくるもんだから｢なんだこの女｣なんて心中では驚いた。
クラス始まったばかりで見た目からちょいちょい浮いてた俺は、まんまとAと御幸に取り込まれてつるむようになった。
それからもこいつに驚くことなんていくらでもあって。
まず、野球への姿勢。
俺達レギュラーと大差ないぐらいに野球に情熱を注いでいる。野球のことになると容赦ない。自分にも、他人にも。
こいつが今俺の背中に乗っているのが何よりの証拠だろう。
次に、１つ目とも似ていることだがこいつはとことん自分を犠牲にする。
俺達選手のことはよく見てるくせに、自分のことはきっと野球と選手の次ぐらいだろう。
俺はこいつだけには怪我は隠し通せないと思ってる。事実隠し通せたことは無い。
俺よりも他人をよく見ていると思う。
ここまでの馬鹿女見たことがなかった。
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青心寮を出て少し歩くと女子寮が見えてくる。
あまり来たことがないからうろ覚えだけど。
歩く度に揺れる髪のせいでAが身じろぎした。そのまま首に回された腕の力が強くなってびくっとなる。
『んっ………、くら、もち？』
｢…おー、起きたか｣
『ここどこ…？』
｢女子寮までの通り道｣
『私寝ちゃったのか』
『やっちゃったなー』なんて呑気に言いながらもぎゅうと抱きついてくるものだから落ち着かない。
｢寝ぼけてんだろ、お前｣
『倉持の背中あったかい……』
｢っ………｣
純さんに抱きついてたAが頭に浮かぶ。
｢そのまま抱きついてていいから部屋行くぞ？｣
『優しーくらもち』
｢うるせ、いつでも優しいだろが｣
『あ、でも』とAが会話を止める。
『今から御幸の部屋に戻るのも先輩方に怒られそうだし、倉持と話してたいな』
…寝ぼけてんのか、こいつ。
ぜってー普段ならこんな事言わねーだろ。
｢寝不足なんだろ、早く寝ろよ｣
『倉持がいいの。御幸の部屋行かずに話そうよ』
｢っ、あーもう！わかったっつの！｣
こいつをおんぶしててよかった。
今の俺、きっと顔が赤い。
耳まで赤くなってないか心配しながら通りがけのベンチに腰を下ろした。
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夏乃実(プロフ) - 雪星さん» 雪星さん…！まさかコメントして下さるなんて。ありがとうございますm(*_ _)m 青春の匂い。まさに私が目指してるものです。醸し出されていたなら良かったです← 雪星さんの新作も陰ながら読ませてもらいました！頑張ります^^* (2017年2月5日 22時) (
レス) id: 926ac8ac50 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 初コメ失礼します…(^^;コッソリ読ませてもらってます(笑)原作沿い＋オリジナル要素ありということで、青春の匂いがする素敵な作品だと思います！原作沿いならではの苦労もあると思いますが、夏乃実さんのペースで更新頑張ってください(^-^) (2017年2月5日 21時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
こん - 夏乃実さん» そんなことないです！！はい、頑張って下さい(*'▽'*)応援しています！ (2016年9月16日 20時) (レス) id: 5a35b7a5ac (このIDを非表示/違反報告)
夏乃実(プロフ) - こんさん» こんさん!!コメントありがとうございます(涙)全然ドキドキワクワクする作品ではないですが楽しみにしててください(笑)頑張りますね！ (2016年9月16日 20時) (レス) id: 753635ea11 (このIDを非表示/違反報告)
こん - コメント失礼します。そしてコメントして頂いてありがとうございました(T_T)夏乃実さんから頂いて本当に恐縮です。夏乃実さんの作品の更新も楽しみにしています。また見に来ます(*'▽'*) (2016年9月16日 2時) (レス) id: 5a35b7a5ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏乃実 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rumitann1/
作成日時：2016年3月13日 12時
