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御幸side
ここ最近、校内で黒沼をみかけて話かけようとすると、絶対に亮さんが現れ黒沼に話しかける。
二人が話している姿はとても楽しそうで。
普段なら会話に割り込めるけれど、黒沼がいるとなぜかそれができなくなる。
"御幸。後悔しても、知らないよ"
この台詞ってやっぱりそういうことだよな・・。
「御幸って案外ヘタレだよな。普段なら遠慮なしでガンガンいくのに。」
話をかけたくてもそれをできないでいる俺の姿を何度もみている倉持が言う。
「うるせ。俺だってここまでヘタレだと思ってなかったよ。
・・・黒沼と話したいけど、あんなに楽しそうに話してるのを邪魔するのはできねぇ。
しかも相手亮さんだし」
「ずっと思ってたんだけどよ、御幸ってやっぱりあの子のこと好きなのか?」
そう聞かれ誤魔化そうと思ったけど、咄嗟に口がでて。
「・・・あぁ、好きだよ、黒沼のこと。きっと初めて会ったあの日からずっと」
「やっぱりな。ライバルがまさかの亮さんだけど、大丈夫だから自信持てよなヒャハハ!」
倉持が励ましてくれたおかげで、無くしていた自信が戻ってきた気がする。
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作者名:志乃 | 作成日時:2017年7月12日 0時