神竜黙示録《Lindwurm Apocalypsis》

エピソード23 ページ28

rei｢……シロ？｣

何事かと心配になり、近寄る

シロ「違う...私じゃない......そんなつもりじゃ、なかった......!!

......だから...お願いこっち来ないで!!!!!」

[危害を加えない程度]の魔導波でreiを弾き飛ばそうと試みる。

rei｢落ち着け｣

ギューっと優しく抱きしめる

シロ「っ...は、なし.....て!!!」

腕が片方なくなっているにも関わらず無理矢理もがくものだから出血量が更に増え、
reiの服を紅黒く汚していった。

rei｢怪我してる……｣

reiはあたふたとする。
ふと、ポケットにある"仙豆エキスカプセル"を取り出す。

多分、渡しても使おうとしない……。

そう感じ、口に含み…口移しする。

シロ「ん"っ.....!?」

一瞬かなりびびったが、なくなった腕と折れた骨が再生していることに気付き、
[薬の類いを飲ませた]と判って少し大人しくなった。

rei｢……っは｣

口を離す


シロ「............」

しばらく黙り込んだ後、パーカーの袖でぐいっとreiの唇を拭ってあげた。

rei｢？｣

キョトンとした表情になる
シロは彼に目も合わせず、顔色も変えずに小さくこう呟く。


シロ「........................相変わらずだね」


一瞬、俯く彼の表情に翳りが見えたのは気のせいだろうか?

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