24.胸中 ページ26
なんだ？鎌をかけようとしているのか？
にしては下手過ぎるな
「何の薬ですか？」
「うーん、それがまだ分からないんだ」
「･･･分からないことが多すぎませんかね」
「いやぁ･･･昨日見つかったばかりだよ？」
苦笑いを浮かべながら同情を求めてきた。
「まぁ、そうですよね」
「･･･何か知っていることでも？」
「特には」
すると、慌てた様子で警察官が個室へ入ってきた。
「尾関さん、鑑定結果が出ました！」
「あぁ、そうか。じゃあ西園君は少し待っててくれ。」
そういって部屋から出ていってしまった。
･･･逃げようと思えば逃げられるよな？
一応辺りを見渡してみる。
･･････チッ、監視カメラが観葉植物の奥に置いてあるや。
しかし、暇だなぁ
おーい、岸辺いるのか？
「･･･何か用ですか」
機嫌が悪いのか、声のトーンが低い。
「あっ」
心の中の声でも反応するのか
「えぇ、それがなにか」
あーいや、暇だからさ･･･
「･･･そう」
ため息をつき、無言になってしまった。
･･･タイミングよく尾関が戻ってくる。
「いやぁ、色々分かったよ」
資料を見ながら話を続ける。
「亡くなった方の一人は身元が判明した。名前は『岸辺 恵未』、どうやら君と同じ学校の生徒らしい。」
「き、きし･･････」
当の本人も驚いていたが、目を伏せて何も言わなかった。
「知り合いかい？」
「え、えぇ、知ってはいます」
「彼女の腰から右足にかけて、手術の時に入れられたと思われる腰を支えるような器具が見つかってねぇ、型番から彼女だと断定できました。」
「あ･･･」
あの夢に出てきた岸辺をふと思い出した。
身体のいたるところが裂け、腰のあたりからボルトのようなものが露出した岸辺を･･･。
「ついでに彼女の遍歴を調べてみたのですが、これまた凄惨なもので･･･。小学生の頃に父を亡くし、中学生の時には自ら電車に飛び込んだとか」
「は、はぁ･･･」
「そうそう、不思議なことに彼女の周りの人間が亡くなっていたり、事故に遭ったりと･･･。それも10件以上」
･･･偶然にしては多いな
隣にいる岸辺を横目で見たが、無表情である。
「なんかこう･･･多すぎるような気がしません？」
「そうですね」
「あ、あと一応聞くが･･･、グロテスクな写真を見ても大丈夫かな？」
「大丈夫ですよ」
尾関は一枚の写真を差し出して俺に見せてきた。
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茄子2(プロフ) - 奏葉@TRPG廃さん» 応援ありがとうございます。是非、これからもお読みになっていただけると嬉しいです。 (2016年9月7日 16時) (
レス) id: 227a07cc88 (このIDを非表示/違反報告)
奏葉@TRPG廃(プロフ) - せ、世界観や文章、登場人物のぐじゃぐじゃな心情とか…もう、凄い素敵でした…！本屋さんにある小説くらい迫力があって一気に読み進めてしまいました。更新、是非頑張って下さい！陰ながら応援させて頂きます。 (2016年9月6日 17時) (レス) id: 3ff4ffe414 (このIDを非表示/違反報告)
茄子2(プロフ) - 霧憑 幻さん» ご指摘ありがとうございます。修正しました。 (2016年5月5日 22時) (レス) id: 45bd06207d (このIDを非表示/違反報告)
霧憑 幻(プロフ) - ページ2のほうで、「彼とうまくいってないのかな」でしょうか？「ないなかな」になってます (2016年5月5日 21時) (レス) id: a919ed2021 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茄子2 | 作成日時：2016年4月22日 20時
