第三十三夜 ページ34
陣が上昇し始めてから、来た時と同じような光る膜があった。
また意識が飛ぶのか......と若干憂鬱になりながら、目を閉じてその時を待った。
瞼の奥が光で満たされるのを感じ、次に意識が飛ぶのかと思いきや、
「......んっ?」
来た時と全く違い、意識は保たれ、すぐに外に出られるというワケではなさそうだ。
せっかくなんで、さっき邪魔された睡眠という名の休息を摂ることにした。
「あ、あの......」
うるさいな、と思いつつ突然聴こえた声を無視して、寝る体制にはいる。
「聞いてますか?......っていうか聞こえてますよね?」
少々言葉に苛立ちが含まれていたが、知らんぷり知らんぷり。
体力も精神力も疲弊しきっている。ここは、相手が不機嫌になったとしても休む、
ドゴォッ!!
「起きてください」
時ではなかったようだ。
モルジアナの足下は割れていた。
・
「ありがとうございます」
「うん。命には変えられないからね......」
「?」
淡々と礼を言うモルジアナ。
え?あんな脅しといて?と思うかもしれないが、本人は悪気はないのだ。
ところで、
「なんで、ここにモルジアナがいるの?」
ふと、そんな疑問を投げかける。
「そんなこと聞かれても困ります」
「だよねー、迷宮だから、でいいか」
何があっても不思議じゃない、それが迷宮(多分)。
「「......」」
会話らしい会話が終わると、途端に沈黙に包まれる。
......この空気はニガテだ。
何を話そうかと、ウンウン悩んでいると
「なぜ先ほどあのようなことを?」
と、モルジアナがあっさり話しかけてきた。私がさっき悩んでたのは何だったんだ。
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推しは最強☆! - オモロイ (2020年8月20日 16時) (レス) id: 11099bdacf (このIDを非表示/違反報告)
ガラスペン - おもしろいです! 更新頑張ってください!! (2014年12月9日 1時) (レス) id: 2f7b2271fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:野生ミント x他2人 | 作成日時:2014年6月16日 11時