【マギ】理を越えて (ページ15)

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第十三夜ページ15

アリの化け物が見えなくなったところで、アラジンはウーゴ君を笛にしまった。

「どうしたんだよ？もっとその笛で逃げようぜ！」

「だ、だめだよ！節約しなきゃ！」

お腹を押さえながら、苦しそうに言った。

「今日はもう二回目だし......この笛でウーゴくんに出てきてもらうには、僕のお腹の中の力が必要なんだ！

......お腹すいたな～」

だんだんとアラジンの走るスピードが落ちてきた。

「んなこと言ってっと、うしろから......」

ドドドドドド.........

「「「えぇええぇぇ！！？」」」

化け物の脚まるでウーゴ君のように、がムキムキになってる！

驚いている内に囲まれてしまった！
私とアリババは化け物に斬りかかるが、

「なんだこいつ、腐った杏子みてーにもろいぞ！！」

そう。メッチャ柔らかい。

無我夢中で斬りかかると、小さくなった奴らは一ヶ所に集まり始めた。

▼スライムがあらわれた。

▼スライムがあらわれた。

▼スライムたちはしゅうごうをはじめた。

▼キングなスライムになった！

キングスライムはなんとアリババの動きをコピーして私たちに斬りかかってきた！

地面はパックリと割れ、深い溝を作りどれだけ威力が強いか物語っていた。

「三度目だけど......がんばろう、ウーゴくん！！」

笛に息を込めるがアラジンは苦しそうだ。

やや、ウーゴ君が押してはいるが、すぐアラジンの息が切れてしまう。それと同時にウーゴ君も地面に倒れ込んでしまった。

「！？アラジン大丈夫か！？」

「大丈夫だよ、ぜったい宝物庫まで行くんだから......

もう『奥の手』を、使うっきゃないよね！」

アラジンはウーゴ君を出しているのに、笛に息を込める。

すると、ウーゴ君の手にトリ(?)みたいなのが集まっている。そして赤く輝き始めた！

ウーゴ君はそのまま振りかぶって......

キングスライムの脳天に叩き落とした！

閃光と熱の衝撃が走り、私たちは一瞬目を閉じた。

恐る恐る目を開いてみると、キングスライムはおらず、あったのは大きなクレーターと一筋の煙だけだった。