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61. ページ11

父「Aさんが、出ていっただと?!」







赤「……帰宅した時にはもう」







母「電話も出ないわ…っ、」








赤「…離婚届と手紙を置いていったんだ」









父「手紙?」









赤「…他に好きな人が出来たそうだ。」









母「…………っ」








赤「…こればかりは、どうすることも出来ないだろう?
だが、あまりにも急で俺もすぐには
受け入れられそうにない」










父「そんなの、当たり前だろう。
お前達には子どもだっているんだ。
一度、話し合いなさい」









母「ねぇ、征十郎」









赤「?」









母「…Aちゃんが、一人になるタイミングなんて
私の記憶の限りそうそうないのだけど、
最近の若い人達はどうやって出会うの?」









赤「…それは俺にも分からない。
A以外を愛したこともないからね」







母「そうよね、
あなた、九条さんに電話して捜索願を出して。」








父「あぁ、すぐに連絡するよ。」









赤「……見つけた所で、
Aは俺と話してくれるだろうか?」










母「征十郎、何を弱気なことを言っているの?
Aちゃんと結々ちゃんが大切なんでしょう??
だったら、しっかりしなさい。」









父「そうだ、弱気になるなんてお前らしくない。」











赤「……っ、それもそうだね。
ありがとう、おかげで目が覚めたよ」








父「それでこそ、お前だ。」

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作者名:Rumi | 作成日時:2024年3月18日 22時

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