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父「Aさんが、出ていっただと?!」
赤「……帰宅した時にはもう」
母「電話も出ないわ…っ、」
赤「…離婚届と手紙を置いていったんだ」
父「手紙?」
赤「…他に好きな人が出来たそうだ。」
母「…………っ」
赤「…こればかりは、どうすることも出来ないだろう?
だが、あまりにも急で俺もすぐには
受け入れられそうにない」
父「そんなの、当たり前だろう。
お前達には子どもだっているんだ。
一度、話し合いなさい」
母「ねぇ、征十郎」
赤「?」
母「…Aちゃんが、一人になるタイミングなんて
私の記憶の限りそうそうないのだけど、
最近の若い人達はどうやって出会うの?」
赤「…それは俺にも分からない。
A以外を愛したこともないからね」
母「そうよね、
あなた、九条さんに電話して捜索願を出して。」
父「あぁ、すぐに連絡するよ。」
赤「……見つけた所で、
Aは俺と話してくれるだろうか?」
母「征十郎、何を弱気なことを言っているの?
Aちゃんと結々ちゃんが大切なんでしょう??
だったら、しっかりしなさい。」
父「そうだ、弱気になるなんてお前らしくない。」
赤「……っ、それもそうだね。
ありがとう、おかげで目が覚めたよ」
父「それでこそ、お前だ。」
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作者名:Rumi | 作成日時:2024年3月18日 22時