スポットライト【影山飛雄】 (ページ3)

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「ぐぁぁぁ～……」

教室に入って席に座り、机に突っ伏した。

影山くんが話しかけてくれた。

私の事見てくれた。考えてくれた。

雪も降って影山くんも話しかけてくれて、今日は本当に幸せな日だった！

「変な声出して、どーしたんだよ？」

「ノヤくん」

前の席から西谷くんが話しかけてきた。

２年になって同じクラスになったノヤくんとは結構よく話す。

「にしや」だと思ってて席が近くなったときにそう呼んだら「にしのや」って指摘された。

その時からノヤくん、って呼んでる。

分かりにくかったら名前で呼んで良いって言われたけどノヤくんの方がしっくり来るし、誰に呼ばれてるか分かりやすいだろうから。

「変な声とは失礼な」

「ぐぁぁぁ、が変な声じゃなく聞こえる方が少ない！」

「うーん……まぁいいや」

いつもだったら言い返すけど今は喜びに浸っているのです。

「なんか良いことあったのか？」

「秘密～……」

「親友に秘密はねーだろ！」

「親友にだって言えないことあるでしょ？秘密は秘密です」

ノヤくんは少し考える素振りをして、まーいいか！と前を向いた。

先生が入ってきたから私も勉強道具をカバンから取り出した。