赤き支配者の深層 ページ48
『……ん、』
目を覚ますと、僕は真っ白な世界にいて、何故か女に戻っていた
何処だか判らない世界……けれど、何故か
『(進まなきゃ)』
と強く思い、其の儘歩き出した
暫く進むと、声が聞こえてきた
────ボクは、ずっと、真っ赤な苺のタルトが食べてみたかった
────たまに通り掛かるケーキ屋さんのショーウィンドウに飾ってある、宝石みたいなタルト
此の声は、
『リドル先輩……』
声は続ける
────分刻みで詰め込まれる、ありとあらゆる学問。出来なければ、出来るまで延長される学習時間
────でも、これがボクの「普通」だった
『…………。』
普通……か、
────トレイとチェーニャと遊ぶのはすごく楽しかった
────知らないこと、やったことない遊び、2人はたくさん教えてくれた
────それから1日1時間だけの自習時間は毎日お母様に内緒で、部屋から抜け出した
此処で、トレイ先輩とアルチェが出てくるのか
何だか、
『(迚、嬉しそうな声)』
声は、まだ続く
────真っ白なお皿に乗った、真っ赤な苺のタルト
────ボクにとってどんな宝石よりキラキラ輝いて見えた
────1口食べたタルトはすごく甘くて、食べたことないくらい美味しくて……
────ボクは1口ずつ味わいながら、夢中になって食べた
────時間を忘れて
ピキリ、そんな音が後ろから聞こえた
振り向くと、この真っ白な世界に大きな亀裂が
そこから、真っ黒なドロドロとしたモノ
"闇"が流れ出していた
────ルールを破れば楽しい時間まで取り上げられてしまう
────だから、お母様の決めたルールは、絶対に守らなきゃ
────この街で一番優秀なお母様は、いつでも正しいはずだから
────でも………ねぇ、ママ。
────なんでだろ？何故だかとっても胸が苦しいんだ
────お誕生日だけでいいから、いっぱいタルトが食べたい
────お外でいっぱい遊びたい
────もっといっぱい、友達が欲しいよ
教えて、ママ
どんなルールに従えば
この苦しさは消えるの?
と、声が聞こえ無くなると
闇が真っ白な世界を覆った
反射的に目を瞑り、ゆっくりと目を開けると
『……リドル先輩、』
真っ黒な世界に、僕に背を向けて蹲る
白黒のリドル先輩がいた
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夜桜綺羅莉(プロフ) - 十字架さん» ありがとうございます！！こちらこそよろしくお願いします！！ (2020年7月18日 18時) (
レス) id: da3fb1498a (このIDを非表示/違反報告)
十字架(プロフ) - 夜桜綺羅莉さん» 確認出来ました！フォロバしました！よろしくお願いいたします！(*´ω｀*) (2020年7月17日 23時) (レス) id: c966d7697c (このIDを非表示/違反報告)
夜桜綺羅莉(プロフ) - 十字架さん» フォローさせて頂きました！確認の方お願いいたします！ (2020年7月17日 20時) (レス) id: da3fb1498a (このIDを非表示/違反報告)
十字架(プロフ) - 夜桜綺羅莉さん» コメントありがとうございます！ぜひお願いします！(*´ω｀*) (2020年7月16日 1時) (レス) id: c966d7697c (このIDを非表示/違反報告)
夜桜綺羅莉(プロフ) - 今更ながらすみません！Twitterの方でアカウントの方をフォローさせていただいてもよろしいでしょうか？？ (2020年7月16日 0時) (レス) id: da3fb1498a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十字架 | 作成日時：2020年6月6日 13時
