『悪魔の六つ子』と『双魔の死神』

第参拾伍松目 ページ39

"勿論、君もだよ"と体を離し、もう一人の子の唇に僕の人差し指を乗せながらそう言った


女子生徒/2「「は、はいぃ〜♡♡♡」」


あれ…？大丈夫だよね？

トド松に教わった通りにやったんだけど…←
目をハートにしちゃってる……


それより…


『ﾊｧ…ﾊｧ…』


息が、苦しい…


幻夢を…


そう思っていると、


―ポンポンッ


『…ぇ？』


頭を撫でられた


顔を上げると、


幻「(待ってて？)」


そう口パクで、僕に言うなり


幻「お二人さん！時間は大丈夫？確か一年生って8時から、授業開始じゃなかったっけ？」


僕を隠すように、立ってその子達に言う


女子生徒「え？あっ！やばいよ！もう40分だよ！」


女子生徒2「本当だ！双真先輩！ありがとうございます！では私達、急ぎますので！」


女子生徒「失礼します！」


ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀｯ


急ぎ足で、学校へ向かって行った


この道には、僕と幻夢しかいない


この道を使うのは、大体が一年生のみ


だけど、やはり少ない


元から、この道は人気がないのだが


昨日の一件で、ますます人が寄り付かなくなった


幻夢「よし、逢夢ねー？」


人がいなくなったのを確認すると


僕の前で、腕を広げる


『幻、夢…っ』


僕はすぐさま抱きつく


『ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…ﾊ､ﾊｧｯ…』


乱れた呼吸を、整える


幻「大丈夫、大丈夫だよ」


幻夢がゆっくりと、背中を撫でてくれているのが分かる


それがとても心地よくて、乱れていた呼吸も少しづつ、少しづつ治まっていった


『ﾊｧ…ﾊｧ…、うんっもう大丈夫』


大分、呼吸もマトモに出来るようになってきたから、幻夢から離れようとする


けど、


ｷﾞｭｯ


『わふっ…幻夢？』


幻夢から腕を離した時、幻夢が僕を抱き締めてきた


幻「…………。」


幻夢は僕の肩に顔を埋めて、離れようとしない


『……ごめん、』


僕は幻夢の言いたいことが分かり、抱きしめ返す


『僕自身も、こんなに酷くなっているなんて気づかなかった。でも、それ以上にあの子達の話を止めなきゃ行けなかった。これ以上、被害を出したくないから』


此処いら一帯は、青短学園の奴等が仕切っている

ここの道は僕らやおそ松達が良く使うから、青短の奴等はあまり近付かない


が、昨日みたいに僕らの目を盗んでリンチ紛いの事を行っている時もある


その被害者は、大体が"青短学園の話をしていた奴"だった


『…もう絶対にこんな事しないから、約束するよ』


僕は笑顔で、そう言った

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