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｢じゃあ、気を付けてね｣
｢はいはい｣
適当な生返事にムッとして背中を軽く叩く。
｢もっとありがたそうにしなさいよ。そんな薄情じゃいつか女の子に刺されて死んじゃうんだから｣
｢Aが守ってくれるんでしょ？｣
｢いいけどー……やだイケメン！！って惚れないでよ？｣
｢乙女かっ｣
｢もう、遅くなるから帰った帰った！｣
しっしっ、と手をひらひら動かすと太宰は不服そうにしながらも、とぼとぼ歩き出した。
｢あ、そうだ｣
｢ん？｣
｢君たちお似合いなんだから早く付き合いなよ？｣
ん？と少し考えた後に、頭に浮かんだ綺麗な顔。ぼっと火がついたように顔に熱が集まる。
｢な、ど……なに……っ！？｣
｢乙女だねぇ？A？｣
｢う、うるさいっ！余計なお世話よ！｣
｢いだっ、痛たたた！｣
｢馬鹿！馬鹿太宰っ！！｣
｢そんなに殴ることないっ……て、あれ。芥川くんじゃないか｣
太宰の声に動きが止まる。マンションの廊下の少し先に、紙袋を下げた芥川くんが立っていた。
｢うげっ｣
その後ろからオレンジ色の髪色がひょっこり顔を出した。……と言っても、そんな可愛らしい表現は似合わずとても嫌そうな顔でガニ股でこちらに歩いてくる。
｢だぁーざーいー？手前……何Aとイチャついてんだよ！｣
｢やだなぁー。イチャついていたつもりはないんだけど、私が色男だからそう見えたんだろうねぇ？｣
｢ふざけんな、距離が近ぇんだよ｣
｢えー？｣
二人が何やら喧嘩を始めてしまった。また私たちは蚊帳の外だ。
芥川くんと顔を見合わせ苦笑いする。芥川くんは呆れたように彼らを見つめた後、急に何かを思い出したように手にぶら下げた紙袋を持ち上げた。
｢土産物です｣
｢お土産？｣
｢無花果タルトです｣
｢えっ、本当！？嬉しい！上がって上がって！｣
そして、そのまま成り行きで芥川くんと共に太宰と中也さんも家に上げることになった。
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さくら餅(プロフ) - 紅玉さん» 最後まで読んでいただき、ありがとうございました！無事完結させることができて心底ほっとしております。私は貴方様のコメントにギュンギュンしました！笑本当にありがとうございました！！ (2021年2月7日 15時) (
レス) id: 0223a8e0a3 (このIDを非表示/違反報告)
紅玉 - 完結おめでとうございます！！！！尊いのと可愛いので私はギュンギュンしまくってました！！！！(ギュンギュンとはキュンキュンの進化系です！！！！) (2021年2月7日 12時) (レス) id: 835185f078 (このIDを非表示/違反報告)
(=^・^=) - 人虎に会いたい…。 ｂｙ芥川 (2020年12月1日 15時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
(=^・^=) - 厳しいわ。 (2020年12月1日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
さくら餅(プロフ) - ☆天香☆さん» ありがとうございます！！すっごく嬉しいです！文ストはキャラクターひとりひとりが個性的で大好きなので、つい絡ませちゃいます笑コメントありがとうございました！！ (2020年3月12日 21時) (レス) id: 0223a8e0a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら餅 | 作成日時：2019年10月4日 16時
