<H×H> 君がいれば - I miss you - 1

story 006. ページ7

なぜだ？Aが好きな色とデザインだったはずなのに･･･

Aが出ていったドアを見つめていると

｢だんちょ、これありがとう｣

横を見ると笑顔のシャルがいた。

ああ、Aのこんな笑顔が見たかったのにな･･･

｢喜んでもらえて嬉しいよ｣

｢お土産なんて珍しいね｣

｢いいものがたくさんある店を通りかかったからな｣

｢そっか！｣

でも･･･とシャルはいいながら

｢A、あんな態度取らなくてもいいのにね｣

目つきが変わり、ドアの方を睨んでいた。

｢Aにも、事情があるんだよ｣

そうであってほしいためか、口調が強くなってしまった。

｢ふーん｣

興味がないのかAのことになるとシャルは素っ気なくなる。

まぁ、人の苦手もあるし仕方のないことだが

団員同士は仲良くあってほしい。

ただの、俺の願望なんだがな･･･

　
　
　

｢団長ってさ、Aのことどう思ってるの？｣

｢え？｣

シャルのいきなりの問いかけに思わず聞き返してしまった。

｢だーかーらー、団長はAのことどう思ってるの？｣

Aのことは･･･

｢んー･･･｣

シャルは真剣な表情をし俺の答えを待っている。

なぜこんなに真剣なのだろうか。

答えは一つに決まっているのに･･･


｢大事に思ってる･･･それはお前も同じだ。

マチもフェイタンもコルトピもみんなそうだ。みんな俺の大切な人だ｣

シャルは困ったような顔で上を向いた。

｢どうした？｣

｢んーん、俺が団長にとって大切な人ならいいや｣

再び顔を俺に向け、シャルは微笑んだ。

その笑顔につられ、俺もシャルに微笑んだ。







この笑顔の下に、恐ろしい顔があるとは知らずに。



　

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