story 018. ページ19
「ありがとうございました!」
店員から大きな声をかけられながら店を出ると、身体に水が垂れてきた。
見上げると、空一面灰色の雲で覆われていた。
「ん、雨・・・」
「・・・」
クロロは何も言わず空を見上げていた。
下ろしている髪は次第に水分を含み細かい束になっていく。
そんな様子でさえ魅了するぐらい綺麗な顔だった。
「・・・クロロ?」
「ああ、すまない」
絞り出した声に反応しこちらを見ながらクロロは謝った。
「どうしたの?」
「・・・雨が好きなんだ。匂いも音も」
「そっか・・・」
「車もってくるから、Aはここで待っててくれ」
そう言って羽織っていたコートを私の肩にかけ、
雨の中を小走りで行ってしまった。
鼻を啜るとクロロの香りがする。
「タバコくさ・・・」
クロロの優しさに浸りながら段に腰をかけ、待つことにした。
.
.
.
携帯の画面を確認するとクロロがいなくなってから
30分が経とうとしていた。
喫茶店と車を止めた古本屋までそこまで距離はないはずだから
こんなに時間がかからないはずなのにクロロは戻ってこない。
心配になり立ち上がると、私自身から
チャリと金属音が聞こえた。
身体を手でパンパンと叩くと、クロロのコートのポケットが膨らんでいた。
「鍵忘れるって馬鹿じゃん」
ぼそっと呟きながらも、顔は多分いや絶対笑っている。
今日一日だけでクロロの知らなかったところを知れた気がする。
寒い日嫌いだけど、たまには寒い日があってもクロロと出かけれるならいいかな。
「行ってやるか!」
鍵を握り締め、車がある場所に向かって走った。
先ほど通った道を辿り、古本屋に着いた。
乱れた呼吸を整えて前を向くと、クロロのもとに向かったことを後悔した。
さっきの女がクロロの胸に顔を埋め、
あろうことかクロロの腕は女の腰に回されていた。
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もも水(プロフ) - 畜生アダルトリオ可愛いな畜生さん» ありがとうございます!!更新…がんばります( ; ; ) (2015年7月16日 20時) (レス) id: a9d48669b2 (このIDを非表示/違反報告)
畜生アダルトリオ可愛いな畜生 - うおぉ……シャル君えげつない…!!(((そこもまた可愛いけど★(((((更新頑張って下さい!!もう全力で応援してます!! (2015年7月15日 23時) (レス) id: 6ae8615bc3 (このIDを非表示/違反報告)
もも水(プロフ) - カトルさん» ありがとうございます(;_;)更新が遅れていますが、よろしくお願いします! (2014年11月20日 19時) (レス) id: dab8882af7 (このIDを非表示/違反報告)
カトル - とても面白いです!更新頑張ってください!! (2014年11月15日 21時) (レス) id: 268f32aa7e (このIDを非表示/違反報告)
もも水(プロフ) - ロックさん» 返信遅れてすみません;; 見てくれて感謝です(^-^) これからもお願いします♪ (2014年10月9日 0時) (レス) id: dab8882af7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも水 | 作成日時:2013年12月26日 3時