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story 017. ページ18

「・・・だれこの女」

私の言葉のトーンとは裏腹にその女は高い声を上げながら

少しずつ近づいてくる。

「わかるかな?私のこと」

クロロの顔を伺うと眉一つ動かさずただじっとその女を見つめ、

「知らないな」

そういってクロロは踵を返し、女との距離を広げる。

振り返ると、女は哀しそうに床を見つめていたが

私は前を向きクロロを追いかけた。


.


.


.


さっきの古い紙の匂いとは打って変わって

匂いを嗅げば珈琲の香りが鼻腔をくすぐる。

「ねぇ」

「なんだ?」

本に目を向けながら、クロロは答えた。

「あの女どうしたんだろうね」

「人違いだろう」

「でも、クロロの名前知ってたよ」

「俺は知らない」

「でも・・・」

「しつこいぞ」

「・・・」

そう言われると、何も言い返せなく開いていた唇を噛んだ。

「クロロは女の顔を見てないからそんなこと言えるんだよ」

そんなことを思いながら冷水を体内に流し込む。

そこで、タイミングよく店員がやってきた。

「お待たせしました。プリンパフェと苺のショートケーキです」

店員さんは私にプリンパフェ、クロロにショートケーキを置いた。

「ごゆっくり」

「・・・」

「・・・」

お互い自分の目の前に出された品を眺め、

静かに相手の目の前にそれを動かした。

「男がパフェ食べるなんて思わないもんね」

「味覚は男女関係ないのにな」

クロロは不服そうな顔をしながら、スプーンにプリンをのせ口に運んだ。

その様子を見ていると、不服そうな顔が

一瞬綻んだような感じがして、つられて微笑んでしまった。

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もも水(プロフ) - 畜生アダルトリオ可愛いな畜生さん» ありがとうございます!!更新…がんばります( ; ; ) (2015年7月16日 20時) (レス) id: a9d48669b2 (このIDを非表示/違反報告)
畜生アダルトリオ可愛いな畜生 - うおぉ……シャル君えげつない…!!(((そこもまた可愛いけど★(((((更新頑張って下さい!!もう全力で応援してます!! (2015年7月15日 23時) (レス) id: 6ae8615bc3 (このIDを非表示/違反報告)
もも水(プロフ) - カトルさん» ありがとうございます(;_;)更新が遅れていますが、よろしくお願いします! (2014年11月20日 19時) (レス) id: dab8882af7 (このIDを非表示/違反報告)
カトル - とても面白いです!更新頑張ってください!! (2014年11月15日 21時) (レス) id: 268f32aa7e (このIDを非表示/違反報告)
もも水(プロフ) - ロックさん» 返信遅れてすみません;; 見てくれて感謝です(^-^) これからもお願いします♪ (2014年10月9日 0時) (レス) id: dab8882af7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もも水 | 作成日時:2013年12月26日 3時

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