経験値5 ページ7
?「…だ、大丈夫ですか…?…あ、ご用件、は…。えと、手紙出したい…んですけど、」
妙に心配してきてくれる。ただ、片言なのだが。でも何故か優しい雰囲気の人だなとは思った。
「あ、はい。お手紙ですね…、封筒ですか?お葉書ですか?」
こちらも少し焦りながらも落ち着け、A、と自分に言い聞かせる。
?「あー…えっ、と…ふ、封筒です、ね。ただ、ちょっと大きいので…出し方が解らなくて…」
す、と大きめの封筒をカウンターに差し出す。宛先には、住所と共に『赤塚株式会社 営業部様』と丁寧に書いてある。
就職だろうか?でも、大学生くらいには見えない。…転職なのか…。
?「…あの?…わ、判ります…?」
は、と我に返る。いけない、仕事中だった…集中、集中。お客様の個人情報だ…
「はい。こちらは宅配物となりますので、こちらでお預かりしま…す。えと、お客様は赤塚区にお住まいの…
松野…チョロ松様…ですね?」
チョロ「あ、はい。そうです…」
ちょ、チョロ松……?珍しい名前だな…。しかも就職中…やっぱりただの物好きか…?
…でも優しそうだ…
だっ…仕事仕事っ!何考えてるんだ…!
「…っは、はい!かしこまりましたっ…お、お預かり致します…ね。松野様!」
精一杯の笑顔を見せてみた。こんな事もあるもんかな。
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良かった…出てきたチョロ松君…
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作者名:師走 | 作成日時:2016年5月13日 23時