悪役なりの精一杯の恋だから【ダイヤのＡ】

▽. ０７ ページ8

◇ 御幸side ◇





「あの……御幸先輩って青道の正捕手ですよね？」


「そうだぜ。」


「やっぱり！！」





目をキラキラにして俺に食い付く香菜ちゃん。


この反応は本当に野球が好きなんだな。


これは簡単に落とせるかも。


そう思い、そのまま野球の話を続けてみた。





「御幸先輩のプレーすごいですよね！」


「ははっ、ありがとな。」





香菜ちゃんと野球の話をすると久々に楽しいと思ってしまった。


野球が好きな子なんて珍しいし、今までの女の子とは少し違って新鮮。


その後も、香菜ちゃんと試合でのあの場面ではこうするとか、癖のある投手は……なんてずっと野球トークをして盛り上がった。





◇





「グランド着いたぜ。」


「おぉー！やっぱり強豪となると違いますね！」





グラウンドに着くと辺りを興味津々に見渡し、香菜ちゃんは声を上げ感動してるようで、すごくはしゃいで喜んでいる。


なんか小動物みたいだな。





「今日は最後まで見学してけよ。」


「いいんですか！？迷惑じゃ……？」


「大丈夫。いつもギャラリーとかいるし。」


「それなら、是非！」





変わらず目をキラキラさせる香菜ちゃんは俺の意図に気づかないようで。


練習が終わった後、香菜ちゃんと楽しみたいしね……？

　
部屋に連れ込むか、それとも公園にでも連れて行くか……


どうしようかな？





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