悪役なりの精一杯の恋だから【ダイヤのＡ】

▽.３３ ページ34

◇御幸side◇






放課後、中庭で香菜ちゃんとAを待ち、数十分過ぎただろう。



…何で二人共来ないんだ？



時間や場所、間違えたか？



香菜ちゃんに連絡しても繋がらないし…。



来るまで待つか？



…いや、探しに行こう。



なんか嫌な感じがする。






御「…香菜ちゃん！」






俺は走った。



屋上や校舎裏に行ったり、人に聞いたりした。



けど、どこにも居なかった。






御「クソッ…どこにいんだよ！」


倉「御幸、何してんだ？」


御「倉持！」






グラウンドに行こうとした時、倉持呼び止められた。



そうだ、倉持聞いてみよう。





◇倉持side◇






俺は走っている御幸を呼び止めた。



「放課後、一也を体育倉庫に来るよう誘導してくれない？」



そう、池野に頼まれたからだ。



正直、面倒だし嫌な役回りだけど





池野のためにやってやるよ。






倉「誰か探してんのか？」


御「香菜ちゃんとA！」


倉「あー…、その二人なら体育倉庫に行ったぞ」


御「マジ！？ありがとな、倉持！！」






御幸は、走って俺の前からすぐ消えた。



まるで嵐のようだった






倉「…ちっ」






俺は屋上へと足を運ばせた。



池野のやつ、



今頃泣いてるかもしれねぇからな？

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