流星群

流星群 8 ページ10

出水side

模擬戦に太刀川さんと碧さんに付き合わされた俺はへとへとになりながら隊室への道を歩いていた。


碧｢慶また強くなったんじゃないか！？｣


太｢当たり前だろ！｣

2人は元気だ。あんなに模擬戦をしたのになんでこんなに元気なんだ…。
溜息をつきながら2人の後ろを歩く。


碧｢あれ、なな？何してるんだ？｣


碧さんが声をかけたのは白髪の女の子。壁にもたれ掛かるようにして座り込んでいる。

『兄さ……っ！！？』


俺の存在を認識するなり碧さんの後にサッと隠れてしまう。
え、なんかした？？？？


太｢相変わらず知らない人見ると隠れるなぁ。｣

太刀川さんがわしゃわしゃと頭を撫でる。


『うるさい。苦手なんだから仕方ないじゃん。』

女の子は頬を膨らませながら言う。話を聞く限り人見知りをしてしまうようだ。

碧｢ななもボーダー入るなら慣れなきゃダメだぞー？｣

碧さんの発言のあと俺はずっと気になっていたことを聞いた。

出｢この子誰っすか？｣


碧｢あぁ、出水。この子が俺の妹だよ。この前話しただろ？流星群が見たいとかでボーダーに入るの決めた話。｣

あぁ、この子が…思った。

出｢出水公平17歳。気軽に公平でいいぞ。｣

俺が自己紹介をすると女の子はおずおずと碧さんの後ろから出てくる。

『星宮、なな、16歳です。公平先輩よろしくお願いします。』

ななはぺこりと頭を下げながら自己紹介をする。礼儀正しい子だな、なんて考えながらもうひとつの疑問をぶつける。


出｢流星群が見たいからボーダー入りるって言い出したみたいだけどどういうことなんだ？？｣



太｢おい、その話は何度聴いても答えてくれなかったって碧が言ってただろ！｣


出｢まぁ、そうなんすけど……｣

碧さんにも教えてない理由。教えて貰えないと分かってても気になるものは気になるのだ。


『とある日に……。』



ななはポツポツと話し始めた。

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