流星群

流星群 30 ページ32

ななside


出｢くぁぁあー！負けたかぁ！｣



少し離れたところで誰かが緊急脱出するのが見えた。


どうやら公平先輩達は負けてしまったらしい。
私は戦ってないけど慶くんや公平先輩達が負けてしまうのは悔しかった。


スナイパーに撃ち抜かれなかった方の腕で抱いていた私をそっと下ろす。


顔が怖い人が赤い服の人達と何か言いあっている。


三｢家族や友人を殺された人間でなければネイバーの本当の危険さは理解できない。｣



え？


『迅さん、お母さんネイバーに殺されてますよ？』



咄嗟に言ってしまった言葉にハッとなる。今この人にそれを言っても理解されないだろうし、逆効果だ。



私はそっと公平先輩の後ろに隠れる。


その後もあーだこうだと言い合っていたようだが右から左に流した。



そして、本部に戻ることになったらしい。



出｢お前はどうする？碧さんも本部にいると思うぞ。｣



詳しく聞けば今日、兄さんが呼び出されたのはこの戦闘に参加するためだったらしい。


『じゃあ、本部行こうかなと思います。』



出｢おっけー。よし、秀次かえろうぜー！｣




公平先輩が顔の怖い人を呼ぶ。秀次と呼ばれたその人は近づいてきて公平先輩の横に並んで歩く。


『あ、あの…！』


意を決して声をかける。



『さっきは口出しちゃってすいませんでした。えっと……。』



三｢三輪秀次だ。そこの出水と同級生。別に気にしてない。｣



『あ、星宮ななです。兄がいつもお世話になってます。』



その後三輪先輩とも打ち解け、3人で本部に向かった。

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