流星群

流星群 29 ページ31

ななside


出｢着いたぞ。｣



先輩の声がした。そっと顔をあげる
そこには赤い服を着た人と顔が怖い人と米屋先輩が戦っていた。




出｢げ、もう始まってるし！｣



公平先輩は私を抱いたまま戦闘に入る。



『え、下ろさないんですか！？』



驚いて大きな声が出てしまう。


公平先輩はお構い無しに戦闘を続ける。


出｢今下ろしたら邪魔になる！｣



あ、そっか。こんなにドンパチやっているんだ。私を下ろしたら邪魔になる。



下ろしてもらうことを諦め、呑気に戦闘を眺める。


『あ、充くんだ。』


赤い服の人の中に充くんを発見する。
充くんも私に気づいたのか手を振ってくれた。




戦ってる最中なのに余裕あるんだなーとか思いつつ、私も手を振り返す。


出｢ばっか、動くなって！｣


公平先輩の声にハッとなり手を振るのを辞める。


『すいません…。それよりは重くないですか？？』


何を言ってるんだ？と言いたげな顔をされる。



出｢重いと思ってたらこんな動けないだろ。｣




いつもみたいにくしゃっと髪を撫でられる。
なのになんかいつもと違う。先輩の顔が見れない。



『そ、うです…か。』

赤くなった顔を隠すようにそっぽを向く。

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