「十九．五」話 皆のキモチ12 猿3 ページ43
そうして、少しずつ映像は暗くなり、やがて消えた。
35『・・い』
時「・・・？」
35『ずるいです！そんなこと言われたら・・・
怒るにも怒れないじゃないですか！』
35番はゆっくりとしゃがみこんだ。
時「それでいい、35番。お前は真実を知った。
これからも僕と一緒にこの難波刑務所にいてくれるのなら
僕の手を握ってほしい。」
時雨は手を差し出した。
35『そんなの・・・決まってるじゃないですか・・・
時雨サン、また、よろしくお願いしマス！』
35番は手を取った。
時「ああ！」
「よかったな、35番」
35『悟空さん・・・すみませんでした。私のセイで、ご迷惑を
おかけしました・・・』
語尾が消え入りそうな35番。
「きにするな。」
時「ありがとう悟空。君がいなければここまで来られなかった。」
そう、庭園へ向かう途中、トラップに引っかかったのだが、
俺が止めたのだった。
時「感謝する。」
時雨は笑顔を向けてくれた。
俺はもともと時雨が好きだったが、これで、改めて、
『俺は時雨が好きだ。』そう思ったのだった。
【イイ話デス・・・！】
猿「おわっ、てめぇいつからいやがった！」
キジ「いい話の余韻に浸ってるんだから来るんじゃないわよ！」
【ヤヤ、扱イガ酷イ・・・！
所デ皆様ノオ話、全テ聞キ届ケサセテ頂キマシタ。
トテモ良イ話バカリデ、私涙ガ出ソウデゴザイマス・・・！】
そういって目頭？を押さえるゲームマスター。うぜぇ。
【私コノオ話ダケデ感動致シマシタノデ、コレニテ
終了ニシタイト思イマス。ゴ苦労様デシタ。】
すっと、意識が遠のいていく・・・。
猿「おい！自己満足のためか！せめて
一発殴らせろおぉぉおおおお・・・」
次に俺が目を開けたのは、いつもと変わらない、俺の部屋だった。
いつもと変わらない
トレーニング用品、
アイスのあたり棒の山・・・
時雨・・・
ん？
んん！？
猿「時雨！？なんでここに！」
しかもなんで同じベットで寝ているんだ！？
時「・・・あ、悟空。起きたのか。」
猿「お、おぅ・・・じゃねぇ！なんで俺の部屋にお前がいるんだ！？」
時「すまない、昨日夜に書類を届けに行ったら、お前がうなされていてな。
仕方ないからお前の部屋へ連れていき、看病していたんだが・・・
寝てしまったようだ。」
猿「俺、なんかいってたか・・・？」
時「いや、特には。チビウサギとか、ゲームマスターぐらいしか。」
猿「言ってるじゃねぇか！」
あれは夢か？それとも誠か・・・？
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零印 - ありがとうございます！褒められたの初めてです・・・うれしいなぁ！ (2019年8月7日 7時) (
レス) id: f2d6bc0737 (このIDを非表示/違反報告)
ネコミヤ(プロフ) - とっても面白いです！ナンバカ本来の面白さと作者様の面白さが混ざって最強ですね (2019年8月6日 21時) (レス) id: 1ac4f61273 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零印 | 作成日時：2019年6月25日 18時
