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数学の授業が終わり号令がかかり終わるとともにわたる先生の周りにはたくさんの生徒が寄ってたかって大変そうだ。

いつも四苦八苦するわたる先生を窓側の席から見つめるのが至福の時間。するとわたる先生とバッチリ目が合って恥ずかしくて下に俯いた。

見られてることバレてる。

先生には私の気持ち気づいて欲しい。けどそれを言動に出されるとなんだか寂しい感じもする。矛盾していることは分かっているけれど…

シャーペンをくるくる回しているとお馴染みの派手な女子は大きな声でこう言った。


「先生ってお嫁さんとかいないんですかぁー?」


こりゃまた新しいタイプの質問。いつもは彼女いるの、だとか好きな人って誰、だとかそんな質問ばかり。今回も適当に流すと思っていた。


「……んー…まぁ、いない……」


…わたる先生に一瞬の間があった。いつもならすぐいねぇよー、とか返すのに。段々うるさくなる鼓動。もしかして…結婚しちゃうとか?

そんなわけ無いじゃん、と無理矢理心臓を落ち着かせようとするけれど不安は積もっていくばかり。


わたる先生。そんなこと無いですよね?



****



昼休み。私はすぐさまわたる先生のところへ駆けつけた。今日のことさりげなく聞こうと思って。私だったらポロリと本当のことを言ってくれると信じて。

わたる先生はいつも中庭のベンチに座ってひとときを過ごしている。

中庭に行ってベンチに目を向けたとき、全てがスローモーションに動いているように見えた。


わたる先生が親しげに女の先生と話していた。


その事実を飲み込んだ瞬間。頭が鈍器で殴られたようなそんな感覚が私を襲う。視界がぼやけて見えてきた。

今まで何回をあった。女の先生と話しているところは。でも今回は幸せでらぶらぶなオーラが見える。誰も近づけないような。


あぁ、先生。もう貴方は運命の人という人を見つけてしまったのですね。

きっとあの言葉から二人は結婚するのだろう。


もしかしたら私、わたる先生に特別扱いしてくれているって勘違いしていたのかもしれない。余裕ぶっていたのかもしれない。

でもまだそうとは決まった訳じゃない…


「わーたる先生!」


笑顔で何も見ていないフリをして。


「A…」


なんでそんなに消えそうな声で名前を呼ぶの?


「親しげに話してましたけどお二人って結婚しちゃうとか?」


二人は目を合わせあって、


「Aにはバレちゃったか…」



残り少ない希望が消えていった。

*→←【うらたぬき】先生、これは恋ですよ/優帆



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設定タグ:歌い手 , 大型コラボ , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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あゆ(プロフ) - どのお話も切なくて、思わず1話読み終わる事に泣いてました…w最高でした!ありがとうございます…(´;ω;`) (2019年7月25日 21時) (レス) id: e76134e0bd (このIDを非表示/違反報告)
夏々 - まふくん……悲しすぎる(;_;) (2018年11月22日 23時) (レス) id: ca7b93074f (このIDを非表示/違反報告)
かのこゆり - かのこゆりです!天使病のお話を書かせていただきました。お褒めの言葉、ありがとうございます!緊張していたのもあり、正直あまり自信がなかったのですが、そういっていただけて嬉しいです。読んでくださり、本当にありがとうございました! (2018年11月22日 4時) (レス) id: 459f75f8c6 (このIDを非表示/違反報告)
sera(プロフ) - ぬこさん» 坂田さんの小説の作者、seraです。私の書いたものが良かった、と書いてくださったのでコメント返しさせて頂きます。そう言ってくださりありがとうございます。これからも私含め、他の作者様のこと、応援よろしくお願い致します! (2018年11月21日 21時) (レス) id: 28f01b04a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - 凄く感動しました。特に、坂田さんの入院(?)のやつと、まふまふさんの天使病のやつです。めっちゃ泣きました!これからも頑張ってください! (2018年11月21日 21時) (レス) id: 4fbcbbbe7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:参加者一同 x他1人 | 作者ホームページ:  
作成日時:2018年11月20日 22時

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