地を這う者は、雷を愛する【FT】 (ページ43)

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独占欲※ ページ43

しばらく歩いて辿り着いたのは、人気のない薄暗い廊下だった。

廊下の壁に背中を押し付けられ、横に置かれた太い腕に逃げ道を塞がれる。

「どういうつもりだ」

窓から差し込む微かな月光が憤った彼の顔を照らす。

真っ向からぶつけられる怒りから目を逸らし、しらばっくれるように顔を背けた。だがすぐに顎を掴まれ難なく元に戻される。

「“酔っ払ってた”で逃げられると思うなよ」

「……ちょっとしたコミュニケーションよ。そんなムキにならないで」

「アﾞ？」

少し触らせたくらいで子供みたいに必死になっちゃって。
巨乳に囲まれて満更そうでも無い顔でされるがままだったクセに。

「ん、」

突然荒々しく唇を塞がれ、ヌルッと口内に入って来た厚い舌が執拗に絡んできた。

わざとらしく鳴るリップ音が薄暗い廊下に響き渡る。

何度も角度を変えながら吸い付いてくるキス。
激しく絡まる舌は口を閉じることすら許されなくて口の端から嬌声と液が滴る。

「、ｯんｩ」

ドレスの上から荒々しく胸を鷲掴みにされ、大きな手は遊ぶように力強く胸を揉みはじめる。
やがて冷たい手はドレスの中に入り込み、直接弄る。

しばらくして離れた唇。互いを繋いでいた銀色の糸がプツンｯと切れる。

獲物を狙うように据わった目をギラつかせながら、顔は胸元へと移動しいつの間にか顕になっていた胸の先端を口に含んだ。

「あｯ……」

よく響く嬌声を手で抑えながら、胸元にある金髪に指を滑り込ませる。
それに反応するかのように私の腰に回った腕に力が入る。