伏魔殿 ページ5
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『邪悪なるモンスターが巣食う神殿“
アナウンスと共に会場全体が大きく揺れ始め、闘技場の中央から城のような巨大な建造物が現れた。
そこから始まったルール説明。
簡単に説明すれば、この城の中にいるモンスターを倒しそのモンスターのランクと撃破数によってポイントが加算されていくシステム。
戦闘力が上がると共にランクも上がっていくようで、Sクラスとなれば聖十大魔道クラスでも倒せるか否かは不明なよう。
と、まあどう考えても無理ゲーな話。
「……ガジルー交換しよっか」
応援席にいるガジルに向かって白旗を振ると、呆れた顔をされた。
パンダモニウムという幻想は儚く消えていき、私は意気消沈。
加えて、クジの順番も一番最後。
あまりの運の悪さに、会場のどこかに居るであろうジェラールを険しい顔で探す始末。
隣のエルザのクジを覗けば、そこにはきらびやかに光る1の数字。
「えぇ……」
「この競技、くじ運で全て勝敗がつくと思っていたが」
いや、十中八九エルザ言う通り。
だから私は圧倒的に不利で――…
「いや、これはもはやゲームにならんな」
「エルザ?」
「100体全て私が相手する。挑戦権は100だ」
「……え?」
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作者名:梅水晶 | 作成日時:2022年12月31日 16時