絶対領域 ページ31
「“
「……何だと?」
この技あまり使った事ないけど、せっかくの機会だしこれ以上出し惜しみしてもよね。
初の敗北、盛大にお祝いしてあげなきゃ。
「
突如揺れ始める地面。
地鳴りのような揺れは地を割り、全ての建造物を崩壊させる。
一瞬にして、一帯は平坦な荒野と化す。
「何が起こっている……そなた、何をした!!」
私は無言で空を指さした。
その瞬間、あからさまにミネルバの顔色が変わる。
そう、その顔が最高に胸を高鳴らせる。
「な……何だ……」
「面倒事は嫌いだし普通の相手にはここまでやらないのよ」
「
ようやく自分の立たされた立場を理解したのか、自暴自棄になって攻撃を仕掛けてきた。
けれどもうその攻撃が私に当たることはない。
ミネルバの攻撃に反応し地から突出した盾が、私に辿り着く前に攻撃を相殺する。
「あまり痛くならない事を願うわ」
「
必死の形相で放たれた攻撃も私に当たる前に消失する。
「“
破壊の滅竜魔法と、創造の造形魔法。
2つの対象的な魔法を融合したことにより擬似的に
「ひっ!妾は、妾はっ……!!」
ミネルバに覆い被さる影が徐々に大きくなっていく。
ドゴォオオン……
地が揺れるほどの轟音と共に空中から降ってきた巨大な石つぶての塊がミネルバを覆い隠した。
地割れによって砕かれた数多もの石つぶてを上空で一つに固めてできた巨大な浮き島を相手の頭上に落下させる……手加減したとはいえ、人間相手に使うものじゃないね。
「あなたの
―――“地上全て”
地面との衝突で砕けた塊の隙間から横たわるミネルバが見えた。
外傷は酷くないが、意識は既に無さそう。
「って、もう聞こえてないか。ごめんね、やり過ぎたかも」
一つ大欠伸をして、エルザの元へと戻った。
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作者名:梅水晶 | 作成日時:2022年12月31日 16時